最後に潮来市役所近くの二十三夜尊堂を訪ねた。
この堂宇は、茨城県の学校の始祖として偉容を誇った、旧延方郷校の聖堂で、文化4年(1807)に水戸藩主徳川斉昭が延方内田山に自ら篆書した「至聖先師孔子神位」の木牌を祀った建物だったが、明治5年(1872)廃校に伴い、明治11年に現在地に移建され、月読神社の本殿(二十三夜尊堂)として勢至菩薩を祀り今日に至っている。
移建に際して屋根を鉄板葺きにするなど改造されているが、一般唐様の手法を用いながら、天井を張らずに内陣を高い化粧屋根裏、外周外陣天井を半円形のむくり天井にするなどの儒教建築らしい特異な手法が見られる、桁行3間、梁間4間、入母屋造の独特な建物で、県の重要文化財に指定されている。
御神木らしい大木のそばには石碑が二つ立っている。右のは文化財指定の碑であるが、左のは読み取れない。
これで2月中旬の香取・鹿島神宮と銚子周辺の史跡巡りを終えたが、二日目の昼食は香取市佐原のうなぎ屋だった。「うなぎ割烹山田」という人気の店で、注文してから裂いて炭火で焼くという本格的なうなぎ屋である。
時間がかかることを覚悟していたが、待つこと40分ほどで、じか重の上(肝吸い付き)がでてきた。
うなぎがふっくらとしてとても美味しい。このごろは値段がかなり上がっているということだが、十分満足できるうなぎだった。