半坪ビオトープの日記


夜中に起きると満天の星空に流れ星が一つ走った。朝5時半に宿から見ると、雲が少しかかっているが晴れそうだ。右手の中御所谷の奥に宝剣岳(2931m)が小さく確認できる。

駒ヶ岳ロープウェイは、しらび平(1661.5m)〜千畳敷(2611.5m)まで標高差950mを7分半で上る。標高差と終点の標高は、どちらも日本最高であり、昭和42年(1967)に開業した。
木曽駒ヶ岳の宝剣岳分水嶺とする中御所谷は、天竜川の支流にあたり、千畳敷カールで水を貯え一気に駆け下る。はじめに左手に日暮の滝がこのように細長く走り、やがて右手に鏡の滝が見えてくる。

千畳敷駅の目の前に見える千畳敷カールは、2万年前、氷河期の氷で削り取られたお椀形の地形で、高山植物の宝庫として知られ、気軽にお花畑を楽しめる。今年は残雪が例年より多く、梅雨明け直前の長雨で減ったとはいえ、まだかなり雪が残っている。左手の宝剣岳を見ながら正面の鞍部、乗越浄土に向かって右手の雪渓のはずれから八丁坂を上っていくことになる。雄大な景観と滅多に遭遇できないような青空にしばしたたずむ。

剣岳の奥に中岳や駒ヶ岳があるのだが、乗越浄土に着くまでそれらは見えない。宝剣岳の左手にはギザギザに尖った岩峰が続いていて鎖場もあるという。今回は山登りの初心者が一緒なのでそのコースはとらない。

さらに左手にも岩峰があり、平らな極楽平となる。この稜線の右手が北で左手が南になり、稜線のこちら側が東となるので斜面にまだ雪が残っている訳である。

さらに左手は一段と下がっていて、極楽平に上る場合はこの谷を登っていく。極楽平まで行けば三ノ沢岳(2847m)や、空木岳(2864m)が見えるはずである。