半坪ビオトープの日記


名ばかりの展望台から、南東に白根山、北西に尾瀬の燧ヶ岳(2356m)の姿が遠くに眺められた。わずかに樹林が切れた合間から垣間見るだけでは満足できない。これが燧ヶ岳である。
樹林帯の中だけを歩く、この自然散策路は余りにも変化がなくてお勧めできない。次の機会には、2時間の史跡散策コースを巡ってみたいと思う。

今回は時間がないので、ロックガーデンの花で我慢するしかないだろう。天気さえよければ白根山の姿が堂々としていて、ここの足湯でのんびり景色を眺めるだけでもよい。

シラネアオイはロックガーデンのあちこちで群生している。後ろに群生しているのは、チングルマ(Sieversia pentapetala)である。本州中部以北の高山帯に生える落葉小低木で、高さは10cm位だが白い小さな花を次々に咲かせてよく群生する。花後、花柱がのびて羽毛状になり、風になびく姿が可愛らしい。

高山植物の女王と呼ばれるコマクサ(Dicentra peregrina)が、たくさん咲いている。本州中部以北の高山帯の砂礫地に生える多年草で、ほかの植物が育たないような荒涼とした砂礫地で孤高を保つ姿は、いつ見ても艶やかである。

ヒメシャクナゲも咲いていたが、こちらはエゾノツガザクラ(Phyllodoce caerulea)である。北海道と本州の岩木山早池峰山、月山の湿地や雪田の周辺に群落を造る常緑小低木で、壺形の紅紫色の可愛い花を咲かせる。

天空の足湯から白根山と反対側に、四郎岳(2156m)の両側に尾瀬至仏山(2228m)と燧ヶ岳(2356m)が見える。ロープウェイで下る途中でも確認できた。右の彼方が燧ヶ岳で、左の彼方が至仏山である。これから翌日の尾瀬ケ原に向けて、至仏山の麓の戸倉に行って泊まる。