半坪ビオトープの日記


総漆塗りの権現造社殿は、江戸神社建築として最大規模を誇る。権現造りとは、日光東照宮を代表とする関東地方に多く見られるもので、社殿を拝殿・幣殿・本殿の順にエの字型に一体的に配置した様式である。社殿の回りを唐門と透かし塀で囲み、その前に格調高い楼門を配するなど権現造の完成形といわれる。拝殿前に1対ある青銅灯籠は、伊勢国津藩の5代藩主藤堂和泉守高敏が奉納したものである。

祭神として、須佐之男命、大山咋命誉田別命大国主命菅原道真を祀る。拝殿は桁行正面7間、背面9間、梁間3間の入母屋造で、正面千鳥破風付、向拝3間、軒唐破風付、銅瓦葺きである。
内部の長押に森村宣永奉納の三十六歌仙画が掛かっていて、つつじまつり期間中に時間を限って公開している。

幣殿は、桁行4間、梁間1間、両下造り、銅瓦葺きである。

本殿は、桁行3間、梁間3間、入母屋造、銅瓦葺きである。

六代将軍家宣は、幕制をもって当社の祭礼を定め、正徳4年江戸全町より山車を出し、俗に天下祭りと呼ばれる壮大な祭礼を執行した。
現存する大神輿三基は、この時家宣が奉納したものである。同じ格式による山王祭り、神田祭りと合わせ、江戸の三大祭りといわれている。