半坪ビオトープの日記


東京では浅草寺に次ぐ古い歴史を持つ深大寺の信仰の中心は、元三大師堂に祀られている元三大師像である。比叡山の第18代天台座主慈恵大師良源大僧正の自刻像が、正暦2年(991)に大師の高弟である慈忍和尚、恵心僧都の意を受けた寛印により遥か比叡山より深大寺遷座された、と深大寺縁起に記されている。

良源大僧正は正月三日の入滅により元月の大師、通称「元三大師(がんざんだいし)」として有名で、比叡山の中興の祖としても崇められている。
元三大師は、古くから如意輪観音の化身として悪魔調伏の力を持つと信じられ、肖像が多く作られたが、大師堂の本尊である大師像は高さ2mに近く、鎌倉時代末期ないし南北朝頃の制作と考えられている。秘仏のため平時は参拝できず、25年に一度の次の開帳は2034年である。

毎年行われる深大寺最大の行事は、3月3日〜4日に行われる厄除元三大師大祭であり、あわせて開かれるだるま市も広く知られ、日本三大だるま市の一つとされる。

大師堂の縁側に安置される木彫りの賓頭盧尊者像は、撫でると除病の功徳があるとされて、なで仏の風習によりピカピカに光っている。