半坪ビオトープの日記


五所川原には立佞武多(たちねぷた)の館があり、高さ22mの立佞武多が常時展示されている。2009年作のねぷたの題は「無幻破邪」という。鬼を押さえ込む鍾馗様に、自己中心的な邪心をなぎ払い、明るく優しい未来を築きたいという思いが込められているという。

五所川原では、明治時代から大正初期にかけて、高さ10間(約18m)以上の巨大なねぷたが、町を練り歩いていたという。しかし、電気の普及とともに電線が張り巡らされ、背丈の低いねぷたにならざるを得なくなった。

平成5年に巨大ねぷたの台座設計図が発見されたのを機に、巨大ねぷた復元の機運が高まり、平成10年に、約90年ぶりに市街地を練り歩き、以後「五所川原立佞武多」として観光の主役となった。
2011年作のこちらの題は、「義経伝説、龍馬渡海」という。平泉で自害した義経が、生き延びて津軽海峡を渡ったとされる伝説をモチーフにしている。

ねぷた祭りは、七夕の日の「眠り流し(灯籠流し)」が起源という説がある。台座に書かれる「雲漢」は「天の川」という意味だといわれている。

祭りは8月4〜8日である。2010年作のこちらの題は、狩猟者の「又鬼(またぎ)」という。

囃子方のかけ声は、青森が「ラッセラー」、弘前が「ヤーヤードー」なのに対し、五所川原は「ヤッテマレ」と勇ましい。この違いは、弘前は戦いにおける出陣、五所川原は合戦中、青森は凱旋のかけ声に由来するといわれている。