半坪ビオトープの日記


先輩の墓参りは外房線東浪見(とらみ)駅の近くの遍照寺である。東浪見駅は上総一ノ宮の隣駅だが無人駅で、あたりは閑散としている。
野菜の行商の帰りだろうか、大きな荷物を担いだ農婦らしき人も一緒に下車した。

伝承によると遍照寺は、仁寿2年(852)に慈覚大師が開基したが、江戸時代に寺号を改め遍照寺となった。宗派は天台宗である。
詩人白鳥省吾が終戦前にこの寺に疎開し、10年余り住んだという。

最近立て直したのか本堂や客殿が比較的新しく、墓地の墓石も新しいものが多かったが、海が見えるので釣り好きの先輩は満足しているだろう。

先輩の奥さんは、上総一ノ宮の駅から離れた別荘地にある広い庭付きの家に住んでいて、自家製の野菜たっぷりの手作り料理を振る舞ってくださった。庭にはブラックベリーやカボチャ、トマトなどの野菜が植えられ、色とりどりの花が咲き乱れていて、好きとはいえ、野良仕事も大変と思われた。

ピンクや白のモナルダ・ディディマや紫色のバーベナ・ボナリエンシスも伸び伸びと花開いていた。