半坪ビオトープの日記


浜名湖湖北五山の一つ、奥山高原に位置する方広寺は、建徳2年(1371)後醍醐天皇の皇子無文元選禅師が創建した臨済宗方広寺派大本山で、広大な境内には本堂、半僧坊真殿、三重塔など30余の堂宇が立ち並ぶ。奥山半僧坊と通称されている。
権現造りの半僧坊真殿(1881)は、明治14年に焼失した直後に三河の工匠によって再建された。
開山禅師が中国より帰国の折、嵐の中に現れ船を無事港に導いた半僧坊が、禅師に弟子入りし方広寺を護ったという故事にちなんで厄除の鎮守として祀られ信仰を集めている。

向拝の上り龍、下り龍の一木彫の彫刻は、工匠岩五郎の作である。

軒先の向こうに見えるのは開山堂で、明治14年に焼失した後、昭和4年に再建されている。

開山堂の庭には梅や桜が植えられ、豪壮な勅使門が構えている。皇室ゆかりの寺のため、勅使の参向がしばしばあったという。
半僧半俗の行者であった半僧坊大権現の御神体は天狗だったといわれる。