半坪ビオトープの日記


日本での熱帯ランの栽培は1877年頃、横浜在住のイギリス人デニスデルが最初といわれる。ランそのものの最初の記録は、聖武天皇の代(724-749)に唐から献上されたとの「日本書紀」の記述である。
しかし、日本にはエビネセッコクやシュンランなどが昔から自生していて、なかでもセッコクは「延喜式」(927)にも薬草として記載されている。江戸時代の園芸ブームではフウランの園芸品種の富貴蘭セッコクの園芸品種の長生蘭が人気を博して武家や庶民の間に広まった。
さてそのセッコク(Dendrobium moniliforme) はラン科の中で千種以上と最も多くの種を含むデンドロビウム属である。
一般によく見かけるデンドロビウムといえば、白とピンクの組み合わせが多いが、中には黄色や赤色を主体にしたものもある。これは、スラウェシエンセ(Dendrobium Sulawesiense) というセレベス島原産のデンドロビウムである。

この花は、花形と血管が走るような花柄の特徴から、ファレノプシス属(Phalaenopsis) の花と思われる。

このカトレヤに似た花は、レリア属とカトレヤ属の交配でできたレリオカトレヤ属のボウリーアルビダ’ピンクレディ’(Laeliocattleya Bowri-albida 'Pink Lady') という。