半坪ビオトープの日記


榛名湖畔では、ウバユリ属のオオウバユリ(Cardiocrinum cordatum var. glehnii) が大きな姿で咲いていた。属名は、ギリシア語 kardia(心臓)と krinon(ユリの1種)からなり、葉と花の形にちなむ。
ウバユリという和名は姥百合の意で、花が咲くころにしばしば葉が枯れていることに由来するという。日本、千島、サハリンに分布し、本州中部以北のものは大きく、オオウバユリという。高さは1.5mほどになる。

湖畔の湿原には「ゆうすげの道」という遊歩道があり、木道を歩きながら湿原や草原の植物が観賞できる。ユウスゲ(Hemerocallis thunbergii) は、日本各地の山地や草原に自生している。その名の通り、夕方花開き、翌日の午前中にはしぼんでしまうので、開いた花にはなかなかお目にかかれない。

やや湿った山地に生える、ユキノシタ科チダケサシ属のチダケサシ(Astilbe microphylla) が淡桃色の小花を多数咲かせている。和名は、傷つけると乳液を出す、チダケ(乳茸)という食用のキノコを、この茎に刺して持ち帰ることにちなむ。この仲間には、アスチルベという属名で多くの園芸品種が作出され出回っている。