半坪ビオトープの日記


庭で栽培される草花のうちでヒマワリに次ぐ高さ(2m前後)を誇るのは、アオイ科タチアオイ属のタチアオイ(Alcea rosea) であろう。属名は、古代ギリシア名 alkea に由来する。広くアルタエア属(Althaea) とする分類もある。和名はタチアオイ属という 。

中国から渡来した時期には諸説ある。植物学上では単にアオイ(葵)という種はなく、万葉集のアオイ(アフヒ)はタチアオイではないとしても、平安時代には渡来していたとされる。6万年前のネアンデルタール人が死者に手向けた花とされ、人類が利用した最古の花の一つといえよう。

唐代にボタンが広まるまでは中国の庭の名花であったが、中国に野生のものはなく、ヨーロッパあるいは西アジアからかなり古くに渡来したものと考えられている。
花、種子、茎、根とも漢方薬として利用され、整腸、利尿、解熱作用などがある。
白、桃、紅、淡黄色、黒紅色など花色の変化に富み、八重咲きもある。