半坪ビオトープの日記


もっぱらヒメフウロの名で流通している可愛いこの花は、フウロソウ科エロディウム属のライハルディー(Erodium reichardii) とコルシクム(E. corsicum) との交雑品種(E. × variabile) である。属名は、ギリシア語 erodios(アオサギ)に由来し、柱頭と子房の形がアオサギの嘴と頭に似ていることにちなむ。
ライハルディー(レイカルディ)は、地中海のマジョルカ島原産の多年草で、低く這いよく分枝する。コルシウムはコルシカ島原産である。園芸品種には、ロセウム(’Roseum')があり、白色種もある。花径は15mmほどである。
日本にはヒメフウロ(Geranium robertianum) という野草が、フウロソウゲラニウム)属にあるので、エロディウム属の花を園芸上でヒメフウロと呼ぶのは好ましくない。

次の花は、そのフウロソウゲラニウム)属でキネレウム(G. cinereum) という。地中海沿岸の高山に分布する多年草であり、花径は25mmほどである。
日本にはゲラニウム属の花が、グンナイフウロ、チシマフウロハクサンフウロゲンノショウコなどたくさんあるが、花弁の基部がほかのゲラニウムは白っぽいのに対し、このキネレウムでは濃色となっている。