半坪ビオトープの日記


新年を祝うめでたい花としてフクジュソウ福寿草)と呼ばれるこの花は、アドニス属のアムレンシス(Adonis amurensis) という。別名には、元旦草、元日草、賀正蘭、朔日草、報春草などたくさんあるが、漢字が多くどれも昔からの名とは思えない。
朝鮮半島中国東北部、シベリア東部および日本に自生するが、西日本に少なく北日本に多い。江戸時代後半に園芸ブームが起こり、二百品種を数えたという。しかし文献には江戸時代以降にしか登場せず、短歌にも詠われていないのは謎である。蕾がフキノトウに似た毒草なので毛嫌いされてきたのだろう。
寒さに強く2月から4月頃まで咲くが、その後葉が枯れると翌春まで地下で活動し、蕾で登場する。黄色の花弁は陽の光を受けると黄金色に輝く。赤塚植物園にも咲いていたが、これは新宿御苑で見かけたもの。