半坪ビオトープの日記


ヨーロッパに広く自生していて古くからヒナギクと愛されてきたデージーは、ベリス属のペレンニス(Bellis perennis) という。属名は、ラテン語 bellus(可愛い、きれい)に由来する。種名は「永続する」を意味する。
紀元前14世紀、古代エジプトツタンカーメン王の首飾りにも使われたという。ギリシア神話では、木の精ベリデスが果樹の神ベールタムナスに見初められ、つきまとわれたため、デージーに姿を変えたとされる。ローマ神話では、キューピットが人間の乙女に恋し、別れが来たとき、愛を見守ってくれた草たちに、記念に贈った星から生じたとされる。
聖母マリアの涙や流れた血がデージーになったとの伝説もある。止血に使われたり、寝具の下に入れて魔除けにしたともいわれる。イギリスでは葉をサラダにして食べた時代もあったという。
野生のデージーは白の一重だが、17世紀のイギリスではすでに八重咲き、赤や絞りなどの園芸品種がかなりあったという(「花の履歴書」湯浅浩史)。花期は2月から5月で、とても丈夫なため育てやすい。