半坪ビオトープの日記

シモツケ(下野)

バラ科シモツケ属の落葉低木。高さは1m前後。名は最初の発見地、下野(栃木県)に由来するが、本州以南、朝鮮、中国の山地に自生する。5〜7月、枝端に淡紅色をした5弁の小花が群がって一斉に咲き、花弁より長い多数の雄しべがまっすぐに伸びて霞のかかったように美しい。香りもある。葉は互生で先の尖る卵形、縁に鋭い重鋸歯がある。花の色には、濃紅色、紅色、淡紅色、白色などがあり、古くから手頃な庭木として広く栽培されている。
拾遺集には、「植ゑて見る君だに知らぬ花の名を我しもつけむ事のあやしさ」(巻七361)があり、枕草子の67条では「草の花は」と10数種挙げているなかに「しもつけの花」もある。