半坪ビオトープの日記

モチツツジ(黐躑躅)

花柄や萼片にさわると粘る特徴があり、モチツツジという。原種は伊豆半島以西、四国に自生し、花冠は全裂していない。元禄5年(1692年)、江戸染井の植木屋が著したツツジの本「錦刺繍枕」に名の由来が記されているが、万葉集などに古くから見られるイワツツジがこの花だと考えられている。この写真は江戸時代から有名な園芸品種で「ハナグルマ」といい、花冠が紫紅色で深く全裂する。ほかにもアメガシタ(天ガ下)など10種以上の園芸品種がある。強健で半日陰地でもよく育ち、挿し木など繁殖も容易である。あまり見かけない品種ではあるが、一度見かけると特異な印象が目に焼き付いて離れない面白さがある。