半坪ビオトープの日記

ボケ

今夜も8時ごろからヤマアカガエルが鳴き出しているが、「ケロロロロ」と鳴く声が心なしかか細い。
さて、ボケには大きく分けて中国原産のカラボケ(Chaenomeles speciosa) と、関東以西に自生する日本特産のクサボケ(Chaenomeles japonica) の2種があるが、園芸品種はほとんどカラボケ系である。平安時代には渡来し、九州などでは野生化している。
雌雄同株。茎には刺上の小枝をつける。高さは2mほど。3〜4月、緋紅色から白色まで変化に富んだ花を咲かせる。秋には4cmほどの果実をつける。
ボケは昔から漢名に「木瓜」の字をあてているが、中国の木瓜は果実も大きく別種で日本にはない、と牧野富太郎も指摘している。日本でカラボケというものは中国では「貼梗海棠」という、とするのが牧野博士はじめ研究者の一致した意見である。
夏目漱石は「草枕」の中で、ボケの風情を「愚かにして悟ったもの」と親しげに書いている。
木瓜咲くや漱石拙を守るべく  (夏目漱石