半坪ビオトープの日記


5月頃、山地の林下に咲く、スイカズラ科のツクバネウツギの種類はいくつかあるが、その中で最も大きい花は、オオツクバネウツギ(大衝羽根空木、Abelia tetrasepara) である。アベリアという属名は、イギリスの植物学者エイブルを記念するもの。和名は花の落ちたあとの萼片の形に由来する。
関東以西に自生する落葉低木で、花の大きさは長さ4cmほどある。向こうに見える黄色の花はヤマブキである。
ちなみに園芸的にアベリアといえば、近縁種のハナツクバネウツギ(Abelia grandiflora) を指す。

この小さな花は、バラ科コゴメウツギ属のコゴメウツギ(小米空木、Stephanandra incisa) という。ステファナンドラという属名は、ギリシア語 stephanos(冠)と ander(男)からなり、果実時に雄しべが冠状に宿存することにちなむ。
コゴメウツギは本州以南、朝鮮半島、中国などの山地に普通に自生している。よく見ると花径は4mmほどで、花弁は5個ありへら形をしている。