半坪ビオトープの日記

ナデシコ科ムギセンノウ属のムギセンノウ(麦仙翁、Agrostemma githago) は、ムギナデシコとも呼ばれる。葉が細い線形で直立してしている様子が麦に似ているからと思ったが、そうではなくヨーロッパでは麦畑の雑草とされているからで、園芸価値は認められていないという。
しかし属名は、agros (畑)とstemma (王冠)の2語からなり、「畑に美しく咲く」という意味である。先日の朝日新聞の記事では、アグロステンマと属名で紹介されていたように、園芸店ではこちらの方がとおりがよいようだ。
ヨーロッパから西アジアに自生する原種は、花径が2〜3cmで雑草扱いだが、日本で栽培されているのは園芸品種で花径が5〜8cmもあり、秋播1年草として好まれる。トルコで発見されたといわれ、大輪で美しい桃色の花は観賞に値する。近所でも2か所で見かけた。
丈夫で栽培しやすく、こぼれ種子で毎年生えてくるという。高さ1mほどになる。
似た名前の花にマンテマ属あるいはリクニス属(Lychnis)のコムギセンノウ(Silene coeli-rosa) があるが別種である。