半坪ビオトープの日記

センペルビブム・テクトルム

くすんだ藤色のこの花は、ベンケイソウ科マンネングサ属のセドゥム・アナカンプセロス(Sedum anacampseros)。茎や葉はベンケイソウ科に共通の多肉質だが、花の姿は独特である。
よく見るとフジツボのようなものは花ではなくつぼみで、いくつか開いている小さな赤い花は5弁の星型で鮮やかだ。南西アルプスの高地に咲く珍しい花である。
右上の花は、センペルビブム・テクトルム(Sempervivum tectorum)。ほとんどが高地に生育するベンケイソウ科クモノスベンケイソウ属の中では、比較的低地に分布し、背も高くなり、花の数も多い。これも50cmほどの高さがある。
葉を噛んで歯痛を和らげたり、虫刺されに葉をこすりつけたり、葉を煎じて飲むと寄生虫を退治するなど、薬草として知られる。