半坪ビオトープの日記

ネムノキ(合歓の木)

原野や川岸に生え、高さ10mほどになるマメ科の落葉高木。本州以南、朝鮮、中国のほか、イランや南アジアにも分布する。葉が夕方閉じることからネムという。6〜7月、枝先に10〜20個の頭状花序を総状につけ、夕方開花する。5枚の花弁は小さくて目立たず、たくさんある長さ4cmの雄しべの花糸が紅色で美しい。この写真は矮性の一歳ネムという園芸品種で、高さが60cm〜1mほどで花をつける。古名は「ねぶ」で万葉集にも登場し、俳句にも多く取り上げられる。
昼は咲き夜は恋ひ寝る合歓木の花 君のみ見めや戯奴(わけ)さへに見よ   紀女郎  巻8−1461
(昼は花開き夜は恋いつつ寝る合歓木の花を、あるじだけ見ていてよいであろうか。お前も見なさい。中西進訳)
象潟や雨に西施がねぶの花   芭蕉
雨の日やまだきにくれてねむの花 蕪村
合歓咲くや七つ下りの茶菓子売 一茶