半坪ビオトープの日記

ギンヨウアカシア

職場の近くで満開のギンヨウアカシアを見かけた。原産地はオーストラリア南東部、マメ科アカシア属。花は総状花序で、1花序に20花ほど黄色の球状で咲く。樹高は5m以上になり、開花期には樹全体が黄色に染まり周りを華やかにする。葉の色が銀灰色、虫媒花で開花期が2月から4月と、冬にミツバチが集まる数少ない花の一つ。
アカシアの仲間は南半球の熱帯から亜熱帯にかけて1200種ほど分布する。日本には明治末期に渡来。別名ミモザとも言われるが、厳密に言うとミモザは類似種のフサアカシアのことを指す。見た目はとてもよく似ている。寒さにはあまり強くなく、東京ではギンヨウアカシアの方が多い。痩せ地でもよく育つが、レンゲソウシロツメクサと同じマメ科のため、モンキチョウの食草にもなり、青虫がつくことを覚悟しておいた方がよい。
ミモザという英名は、もともとブラジル原産であるマメ科のオジギソウの属名だったが、いつの間にかこの花を指すようになったという。18世紀後半に探検家キャプテン・クックによってイギリスにもたらされ、19世紀末イギリス人がコートダジュールの別荘に植えてから人気が出て広まった。日本の梅や桃の花のように春の到来を告げる花として好まれ、2月ごろプロバンス地方ではミモザ祭が催されるとともに、切花がヨーロッパ各地へ送り出される。南仏のミモザは特に香りが強く、ヒーリング効果があってストレス解消によいといわれる。ミモザサラダとは、サラダに散らした卵黄のそぼろをミモザの花に見立てたものだ。