半坪ビオトープの日記

一重咲きの白ツバキ

ツバキ(椿)は日本に自生するヤブツバキとユキツバキおよびその交雑種や園芸品種の総称である。古来より霊力が宿る神聖な木として神社やお寺の境内にもよく植えられてきた。椿という字は日本で作られた国字。ツバキという言葉の由来は、つやのある葉なので「艶葉木(つやはき)」、葉が常緑なので「寿葉木(つはき)」、葉が厚いので「厚葉木(あつばぎ)」と、いろいろ説がある。古事記日本書紀万葉集にも登場する。
万葉集では9首詠まれていて、「巨勢山乃列々椿都良々々尓 見乍思奈許湍乃春野乎」(巨勢山のつらつら椿つらつらに見つつ思(しの)はな巨勢の春野を)(坂門人足、巻1-54)が有名である。これは持統天皇が秋に紀伊国行幸の折、春の花を偲んで歌われたとされる。
日本書紀にも「海石榴(つばき)」という字があてられ、「大伴家持が白い椿を天武天皇に献上した」との記事もある。
このツバキは一重咲きの白花。殺風景な冬を彩る赤い椿が多い中、雪のような純白が一際美しい。