半坪ビオトープの日記


ユリは造形芸術では、室町頃から始まり、江戸初期には縫箔や小袖などのデザインに用いられ、寛永期には天球院の襖絵に描かれ、狩野探幽などの写生帖に描かれるようになる。
刀の鍔や漆の盆、着物の意匠、あるいは酒井抱一の有名な「夏秋草図屏風」にも「てっぽうゆり」が見事に描かれている。
しかし、家紋にはユリはない。紋鑑にもなく、紋切職人の伝承にも百合は紋に切らないことになっているという。
さて、愛らしい星形の小さな花を咲かせるのが、ヒメユリ(Lilium concolor) で、日本の本州以南および中国中・北部、アムール地方に自生する。

古くから栽培されてきた草丈30〜40cmのニホンヒメユリほか、多くの園芸品種がある。この花も高さ40cmほどで、6月下旬に咲いていた。

草丈50cmほどあるこの花は、ヒメユリより少し大きいが名前がわからない。花弁がはっきり分かれているが、ユリの特徴ある葉をもっている。