半坪ビオトープの日記

ザクロ(石榴)

小アジア原産で中国を経て10世紀頃、薬用として渡来した。ザクロの名は、漢名の石榴の音に由来するという。花は6〜7月に咲き、萼は多肉で6裂し、光沢のある黄赤色。花弁は普通6枚で、八重咲きもあり、鮮やかな緋赤色。果実は球形で裂開する。種子の表面に肉質の種皮があり食用となる。観賞用の多くは八重咲きで、白、淡紅、朱、紅白絞りなど色の変化が多く、ハナザクロという。食用の果実を目的にするものをミザクロという。昔は鏡磨きにも使われたという。根皮や樹皮は駆虫薬に用いられ、花を煎じて眼の洗浄薬とするのも昔から洋の東西を問わない。
梅雨の合間に燃え立つザクロには、よく訪れるクロアゲハがよく似合う。
花石榴また黒揚羽放ち居し   中村汀女
花石榴久しう咲いて忘られし   正岡子規