セビリアで大晦日を迎えたが、夕食は散歩がてらにサンタクルス街を歩いて、賑やかなタパスの店「TAPAS MEZQUITA」に入った。
この野菜料理は、パプリカのマリネにツナが乗せられた、Pimentos asados。オーブンで焼いたパプリカをたっぷりのオリーブオイルに漬け込み、盛り付けた後にツナを乗せる。
こちらのタコの料理は、Pulpo a la Parrila。網焼きのタコに、ポテト、シシトウ、アリオリソースを添えている。タコが信じられないくらい柔らかく美味しい。
こちらのタパスは、パンにサルモレッホ(salmorejo)ソースを塗り、カタクチイワシ(anchoa)をトッピングしている。Salmorejoとは、主にアンダルシア地方に伝わるトマトのクリーム状スープで、トマト、にんにく、食パン、お酢から作られる。
こちらの料理は、アサリの漁師風(Almejas a la Marinera)に小エビが付け足されている。どの料理も代表的なスペイン料理といえるもので、この上なく美味しい。
ビゼーのオペラ「カルメン」や「セビリアの理髪師」の舞台として知られるセビリアは、フラメンコの本場であるが、大晦日ともなるとどこの劇場も正月気分で休場となる。たまたま老舗の「ロス・ガリョス」だけが予約を受け付けていたので、早めに予約を取ることができた。
サンタクルス広場の一角にある「ロス・ガリョス」は、1966年創業という老舗のタブラオだが、舞台も小さく客席もぎゅう詰めにして100席ぐらい。予約は入場のみなので、開演前にたくさん店先に客が集まっている。店内は撮影禁止なのでパンフの切り抜きを載せる。
数人の踊り手と歌い手が入れ替わりながら演じて行くが、会場の雰囲気はだんだん盛り上がっていくので、舞台に釘付けになって1時間半のショーは歓喜の中であっという間に終演を迎える。
2019年の元旦はここ、セビリアで迎えた。午前中はほとんどの店が閉まっていたけれども、運良く近くの店でハムサンドを食べることができた。テレビでは、ローマ・バチカンでの新年の祝賀ミサの様子が映し出されていた。毎年、サン・ピエトロ大聖堂で盛大に行われている。
現在の第266代ローマ法王は、アルゼンチン出身のフランシスコで、就任は2013年3月。12億人の信者を持つローマ・カトリック教会の最高司祭である。日本での報道は一般に法王と呼ぶが、日本のカトリック教会は、「教皇」の名で統一している。
法王の新年メッセージは、毎年「世界平和の日」となっていて、今年で52回を数える 。