半坪ビオトープの日記

中尊寺、峯薬師堂


本堂の先、参道の右側に峯薬師堂が建っている。元は経塚山(金色堂)の下にあったが天正年間(1573~91)に荒廃、のち元禄2年(1689)現在地に再建された。現在のお堂は昭和57年の改築で、面積は32.5坪、桁行3間、梁間3間の瓦葺単層宝形造である。
本尊は丈六(約2.7m)の薬師如来の座像で、桂材の寄木造り、金色に漆を塗り金箔を置いたものである。藤原末期の作で、国の重文として讃衡蔵に安置されている。
峯薬師堂の隣にある池には、天然記念物のモリアオガエルが生息しているそうだ。

昭和57年の改築時に、本尊も薬師如来を中心に日光菩薩月光菩薩の三尊とし、昭和63年には前立本尊として、仏師松尾秀麿による薬師如来を安置している。
薬師如来は大医王仏ともいわれ、正式には薬師瑠璃光世界の教主である。除病安楽・息災離苦の功徳があり、眼病が治るとの信仰を集めている。峯薬師堂の横にある札所には、め(目)の絵馬やお守りが販売されている。

峯薬師堂の向い、参道の左側にやや大き目の不動堂が建っている。昭和52年建立の祈祷堂である。毎月28日が不動尊の縁日で、護摩が焚かれる。

本尊の不動明王は、天和4年(1684)仙台藩伊達綱村により、天下太平を祈願し新調されたものである。

峯薬師堂の隣、参道の右側、北上川を見下ろす小高い丘の上に、3間四方、宝形造りの大日堂が建っている。初代・藤原清衡が創建した三重塔跡地に、正徳2年(1711)再建されたものである。三重塔の本尊であった大日如来を本尊として継承している。堂内には、大日如来像のほか、千手観音像や不動明王像も安置されている。

大日堂の次には古い鐘楼が建ち、その隣には宝形造りの屋根が見事な、阿弥陀堂が建っている。本尊は阿弥陀如来座像であり、向かって右に大黒天、左に蔵王権現が安置されている。