半坪ビオトープの日記

奥塩原・元湯温泉


昼食後、塩原温泉に向かうと雨が土砂降りになってきたので、塩原渓谷も観光しないでひたすら温泉に向かった。ようやく緑濃い奥塩原の元湯温泉に着いた頃、雨が小振りになった。
塩原温泉発祥の地である元湯温泉の歴史は古く、今から1200年程前の大同元年(806)に如葛仙により発見されたことに始まるといわれる。歴代の宇都宮藩主も訪れ、藩の庇護のもと、また会津街道沿いの宿場としても栄え、以前は「元湯千軒」といわれる程の大賑わいだったが、万治2年(1659)の大地震による山津波でお湯がでなくなりさびれた。今は赤川渓流沿いに3軒の宿のみがある。

大正12年創業の大出館は、もちろん100%源泉掛け流しの天然温泉だが、黒い「墨の湯」や色変わりする「五色の湯」が珍しいと知られている。

「墨の湯」は、鉄分を多く含んだ真っ黒な温泉で、日本に一つしかないと謳っている。黒い湯花によって黒く染まったタオルを、記念に持ち帰ることができる。

その左にある「鹿の湯」は「五色の湯」の一つであり、墨の湯以外は五色の湯と総称しているようだ。雨が降っているので灰色だが、晴れるとエメラルドグリーンや乳白色になるという。

こちらの小さな藤の湯は、空いていれば自由に入れる貸し切り湯である。

こちらは、御所の湯と平家かくれの湯である。

広々とした野天風呂・岩の湯では、下に流れる赤川の清流の音を聞きながら、湯につかることができる。いろいろな風呂があり物珍しいが、少しも施設改善されていないせいか、ゆったりと寛げる宿ではないと感じた。