半坪ビオトープの日記

日高山脈博物館


帯広駅の近くに、世界で唯一といわれるばんえい競馬場がある。頑丈な馬が重りを載せた鉄ソリを引いて力とスピードを競う。北海道開拓時代の遺産として帯広市が運営している。隣接する「とかちむら」では、産直市場、観光センター、馬の資料館、飲食店などを集めて、帯広観光の拠点を狙っている。

日高峠の道の駅「樹海ロード日高」には食事処「手打そば太郎」がある。

日高名物の「やまべ天ざるそば」は、日本一の清流、沙流川で育った山女魚の天ぷらと、こしのある太目の手打ち麺が楽しめる。

樹海ロード日高には、日高山脈の様々な自然を紹介する、町営の日高山脈博物館がある。

日高山脈には、多くの種類の石や鉱物、化石がある。日高山脈ができる前、この辺りは海の中で、白亜紀頃のアンモナイト、イノセラムス、サンゴなどの化石が見つかっている。

北海道中軸部に分布する約1億2000万〜6800万年前の白亜紀の地層は、蝦夷層群と呼ばれ、ロシアのサハリンまで続いている。堆積期間は5000万年以上あり、500種類以上のアンモナイトが報告され、世界的に有名なアンモナイト産地となっている。この大きなアンモナイト、小さな六射サンゴ、一番右の笠型巻貝も日高町産出である。

日高山脈の自然と生き物コーナーでは、樹木や高山植物、昆虫や蝶、ヒグマなどの動物が展示されている。カムイコザクラ、エゾタカネセンブリなど日高山脈特産の花は興味深い。

最新の氷期にシベリアからマンモスとともに渡ってきたエゾナキウサギは、大雪山日高山脈の山岳地帯に生き残り、「生きた化石」といわれている。ヒグマと違って冬眠せずに、秋に蓄えた木やコケを食べて冬を越す。

山脈館屋上の雲海テラスからは、日高地区の周りの山々が見渡せる。あいにくの雨だが、南東方向のこちらには北日高岳(751m)があり、その奥には幌尻岳(2,052m)があるはずである。

こちらの北東方向には、スキー場で有名なトマム山(1,239m)があるはずだが、残念ながらどれかはわからない。
この後、雨の中を上富良野を経て、白金温泉に泊まった。