半坪ビオトープの日記

展望立山荘


ようやく遊歩道を一周する。弥陀ヶ原停留所前にはバス券売所があり、その向こうには、大きな国民宿舎展望立山荘が建っている。その左手奥に立山カルデラ展望台がある。

道端に咲いている黄色の花は、室堂でも見かけたカンチコウゾリナである。葉は倒披針形で鋸歯があり、茎や葉に黒っぽい剛毛が多く、総苞も黒緑色で黄色の花が際立つ。

こちらのオニシモツケはまだつぼみでたくさんある小花が開いていない。

停留所近くで、室堂でも咲いていたイワオウギを見つけた。別名、タテヤマオウギともいう。よく似たタイツリオウギの葉は先端が丸みを帯びるが、イワオウギでは尖っているので区別できる。

展望立山荘の入口付近で、バラ科ヤマブキショウマ属のヤマブキショウマを見つけた。よく似たユキノシタ科チダケサシ属のトリアシショウマと比べると、ヤマブキショウマの葉にはほぼ平行な葉脈が10本以上並ぶのに対し、トリアシショウマの葉脈は本数が少なく平行感がないという違いがある。

展望立山荘の左手に立山カルデラ展望台への入口がある。石畳の道はきちんと整備されている。

道端に野いちごの花が咲いていた。バラ科キイチゴ属のミヤマニガイチゴ(Rubus microphyllus var. subcrataegifolius)である。近畿地方以北の亜高山帯から高山帯の日当りのよい林縁に生える落葉低木で、高さは50~100cmになる。互生する葉は3裂し、中央裂片は長く先が尖る。真っ赤に熟す集合果は、甘くて美味とされるが、核にかすかな苦みがある。

室堂でも見かけたゴゼンタチバナが群生していた。ミズキ科ミズキ属で、4枚の白い総苞に囲まれた花は、ハナミズキヤマボウシを小さくしたような姿をしている。秋に、ハナミズキに似た赤い果実をつける。