半坪ビオトープの日記

清水寺、奥院堂


外房線長者町駅から西4kmほどのいすみ市岬町に、坂東三十三観音霊場第32番札所の清水寺がある。
仁王門は、老朽化のため平成5年に再建立された。銅板葺きである。

堂々たる四天門は、文化14年(1817)に再建され、昭和54年に銅板葺きに改修された。重層入母屋造、正面唐破風付の楼門で二層に勾欄を巡らし、「音羽山」の扁額を掲げる。

清水寺は、天台宗山号は京都の清水寺と同じく音羽山というが、通称として清水観音と呼ばれて親しまれている。日本三大清水寺の一つである。

四天門には、本尊千手観世音の眷属である風神、雷神が安置されている。

風神・雷神とも重厚というよりユーモラスといえよう。

四天門をくぐると右手に百体観音堂が建っている。坂東・西国・秩父の観音霊場の写し本尊を祀っている。その右隣には赤穂四十七士の像を安置している。左隣には閻魔堂がある。

百体観音堂に向かい合うように境内の左手に奥院堂が建っている。文化11年(1814)本堂の仮堂として建立され平成9年に銅板葺きに改修された。

4間四面、宝形造りの奥院堂内には、木造十一面観音立像が安置されている。像高110cm、カヤ材の寄木造りで、現在は素地であるが当初は彩色か箔が施された可能性もある。鎌倉時代後期の作と推定されていて、県の文化財に指定されている。平成6年に補足改修された。

奥院堂の右手に何やら非常に小さな鐘楼がある。誰かが奉納したものと思われる。