半坪ビオトープの日記


頂上の西側には木曽前岳を経て上松町へと下る登山道があり、すぐ下の頂上木曽小屋から中岳鞍部への巻き道があるのでそこまで下ることにする。
頂上直下は風雪が厳しいため極端に背の低いハイマツなどの植物が地面にへばりついている。頂上木曽小屋の屋根が見えたが、その先の北側は湧き上がる雲と霧で視界が遮られている。

黄色いミヤマキンバイと白いイワツメクサも久しぶりの晴れ間に精一杯咲いているように見える。もうじき雲がかかり、予報通り雷雨になるかもしれない。
こちらの斜面には、ミヤマシオガマが咲いていた。鮮やかな花色はタカネシオガマと同じだが、花数がわずかに少ない。葉まで目立つといわれるように、ニンジンに似た葉は細かく切れ込みがあってタカネシオガマより繊細である。

背の低いハイマツの間に盛りを過ぎたキバナシャクナゲ(Rhododendron aureum)が咲いていた。北海道と中部以北の高山帯の風衝地、ハイマツ林の縁などに生える常緑小低木で、高さは10〜20cmほどと低い。花は淡黄色または帯黄白色で、枝先に数個つく。

頂上木曽小屋のすぐ上で、ミヤマダイコンソウの大株を見つけた。今までいくつも小さな株は見てきたが、これだけまとまった株はなかったように思う。

頂上木曽小屋の入口に着いたが、もはや前方の木曽前岳は雲と霧でみえない。まだ朝の10時だが、中岳鞍部への巻き道を通って急いで戻る。