半坪ビオトープの日記


東照宮最初の表門は、正面左右に阿吽の仁王像を安置しているので、昔は仁王門と呼ばれていた。
朱色を基調とし、虎や麒麟、獅子、獏など82体の彫刻は極彩色に彩られている。

仁王は仏教の守り神。明治4年実施の神仏分離で、この仁王像は輪王寺大猷院の仁王門に移された。それ以来、門の名称も表門と呼ばれるようになった。明治30年に仁王像は戻ってきた。
右手の金剛力士は阿像である。   

表門は寛永12年(1635)に建てられたもので、3間1戸八脚門、切妻銅板葺き、東西に延長120間に及ぶ簓子塀が付いている。左手の金剛力士は吽像である。

表門をくぐるとすぐ右手に下神庫がある。桁行7間、梁間4間、切妻銅瓦葺きの校倉造り高床で、寛永12年に建てられている。

正面には中神庫があり、桁行9間、梁間3間、入母屋銅瓦葺校倉造り高床である。次の上神庫と合わせて三神庫と総称され、春秋の渡御祭(百物揃千人行列)の1200人分の装束や流鏑馬の道具などが収蔵されている。

中神庫の左に建つ上神庫は、桁行7間、梁間4間、切妻銅瓦葺きの校倉造り高床である。

上神庫の屋根の妻面には狩野探幽が下絵した「想像の象」の彫刻があり、「三猿」と「眠り猫」とともに日光三彫刻の一つとされている。
探幽が実物の象を見たことがなかったため「想像の象」と呼ばれるようになった。