半坪ビオトープの日記


大井川の中流域に川根町があり、そこに曹洞宗満家山三光寺がある。貞和2年(1346)京都嵯峨天竜寺の開祖、夢窓国師の開闢の地である。

2018坪を有する境内には、300年を超える杉木立が立ち並び、虚空蔵尊、足地蔵、馬頭観音文殊普賢菩薩、白山堂、等を奉っている。

長く廃絶していたが、延徳3年(1491)智満寺才岩存芸大和尚が再興して、曹洞宗寺院となった。三世察伝の時、将軍家光から朱印6石を受けている。山門をくぐると白山堂と稲荷堂の間に石段があり、石垣の上に本堂が見えてくる。

桟瓦葺きで入母屋屋根の本堂は、寛政年間に建てられた。本尊は阿弥陀如来である。
寺宝として、永和年間(1375~79)筆の「紙本墨書大般若経600巻」および武田信玄の遺品と伝えられている磬子(けいす、金鉢)があり、県の文化財として指定されている。また、宝永7年(1710)に家山村の住民が寄贈した、禅寺の仏具である雲板が町の文化財に指定されている。雲板とは、寝起き、食事、座禅などの合図に打ち鳴らすもので、輪郭が雲の形をしている。