半坪ビオトープの日記


祓川神橋から右前方に須賀の滝が見える。橋のたもとには下居社、滝の手前の左には岩戸分神社、右には祓川神社がある。

須賀滝神社の前の参道を進むと、やがて左側の杉木立の中に爺スギが見える。爺スギは、樹齢約1000年、根回り10.5m、樹高42mで、国の天然記念物に指定されている。ちなみに表参道の2446段の石段の両側には、500本以上の老杉並木があり、国の特別天然記念物に指定されている。

なおも参道を進むと杉木立の中に五重塔がある。承平年間(931~38)に平将門が建立したと伝えられている。応安年間(1368~75)に山形藩主、最上義光が大修理をしたとされるが、1372年に羽黒山別当職武藤政氏により再建されたという説もある。慶長13年(1608)に改修されている。高さ約29m、三間五層柿葺素木造の塔は、東北地方最古で最も美しい層塔とされ、国宝に指定されている。

神仏習合羽黒山のこの辺りには多くの寺院や僧坊があったが、明治の神仏分離でほとんど壊され五重塔のみが残された。大国主命を祭神として祀る「千憑社」という末社として残り、五重塔の名称はあくまでも通称とされる。

五重塔の先に保食神社や大直日神社がある。保食神社の保食神(うけもちのかみ)とは、日本書紀の一書に登場し、古事記オオゲツヒメと同一視される穀物や食物の神(食物起源神)である。

大直日神社の大直日神とは、イザナギが黄泉の国より戻って禊をしたときに生まれた神で、諸々の禍事を直し正して善き方に導く神という。