この前の連休で越後湯沢に行った。天気がよかったので、166人乗りの大型ロープウェイに乗ってアルプの里に上る。ロープウェイからは眼下に越後湯沢の町が見下ろせる。川端康成が「雪国」を書いた宿、高半は湯沢駅から北に2kmほどの所にあり、ロープウェイ駅からだと1kmほど左に進んだ所である。
標高1000mの日本最大を誇るロックガーデンがあるアルプの里は、1000種類以上の高山植物と天然記念物が生息する緑の楽園という。
山頂駅から植物園入口まで巡回バスが出ている。
入口近くにピンク色のスピード・リオン(Chelone lyonii) が咲いていた。ゴマノハグサ科ケロネ属で、和名はジャコウソウモドキという。アメリカ東南部原産の耐寒性多年草で、花期は、7〜10月とされる。リオンの早生種を園芸上のスピード・リオンと呼ぶ。
湿生園あやめヶ池に沿って進むとすぐに、砂礫地で咲くヒダカミセバヤ(Sedum cauticolum) の赤い花に、ウラギンヒョウモンが蜜を吸いに来ていた。ヒダカミセバヤの花期は8〜9月で、北海道日高、釧路、アポイ岳特産の高山植物である。
こちらの小さい菊は、エリモコハマギクと表示されていた。多分、襟裳岬に咲いていたコハマギク(Chrysanthemum yezoense) のことと思われる。コハマギクは、関東、東北、北海道の主に太平洋岸の海岸に近い岩場に分布する。花期は9〜10月。ハマギクに似るが、花径は約4cmと小さい。
ほかにもシモツケやオオベンケイソウ、サワギキョウなどが咲いている。ニッコウキスゲなどの夏の花はすっかり枯れていた。
いろいろなトンボが舞う細長いあやめヶ池を振り返ってみた。