半坪ビオトープの日記


一月ほど前になるが、GWに奈良県南部の吉野山長谷寺周辺を見て回った。ようやく整理できたので少しずつ報告する。
名勝吉野山とは、大峯山系の北端約8Kmの尾根である。
金峯山寺は、役行者開創と伝わる修験道の本山であり、行基天平時代に蔵王権現を祀ったのに始まる。現在は、金峯山修験本宗の総本山という。
この黒門は、金峯山寺の総門で、いうなれば吉野一山の総門でもある。昔は公家大名といえども、槍を伏せ、下馬してあるいは駕篭から出て通行したという。

銅鳥居は、山上ヶ岳(1719m、大峯山)までに発心・修行・等覚・妙覚の四門があり、修験者は吉野山に登った後この門で弥陀の浄土に入ることを唱え大峯の行場へと向かう。東大寺大仏鋳造の残りの銅で造られたという話もあるが、高さは約8mあり、安芸の宮島の朱塗りの鳥居、大阪四天王寺の石の鳥居と並んで、日本三鳥居のひとつになっている。1455年に建てられたものといわれ、重文に指定されている。この写真は下りに裏から撮ったものである。

表から見る扁額には「発心門」と書かれていて、弘法大師の筆という。

木造金剛力士が立つ仁王門は、重層入母屋造り、棟の高さが20.3m、桁行12.3m、梁間7mあり、本瓦葺きの三間一戸の大楼門で、金峯山寺の北の仏門になる。

仁王門の上層は室町建築、下層は南北朝時代のものといわれ、康正2年(1456) の再建であり、国宝に指定されている。

仁王は仏師康成の作で、鎌倉末期の力強さを示している。仁王像の高さは5mを超える。