半坪ビオトープの日記


大沼湿原ではミズギク(水菊、Inula ciliaris) も見られる。中部地方以北の本州と宮崎県の山地の湿地に自生するオグルマ属の多年草。茎はふつう分枝せず、径3〜4cmの頭花を一つつける。

山の迫る斜面には、ホツツジ(Tripetaleia paniculata) が見られる。高さ1〜2mの低木で、花期は8〜10月。日本全国の山地に自生する。

大沼湿原から玉川温泉に下る。ラジウムを含む北投石で有名な玉川温泉は、塩酸を主成分とした強酸性の塩化物泉で、単一の湧出口からの湧出量では日本一を誇る。遊歩道を進むと雨の中でも岩盤浴を楽しむ人々が見える。

遊歩道脇には硫黄を含む蒸気が噴出していて、硫化水素臭も漂う。湯の花の採取場もある。この泉質は魚にはもちろん有毒で、少し下った所には中和処理施設も設けられている。

近くの川岸にリョウブ(令法、Clethra barbinervis) が総状花序を枝いっぱいに咲かせていた。日本全国に分布する高木で、樹皮がはがれる様がかえって庭木などに好まれる。