半坪ビオトープの日記

クモノスベンケイソウ

この電車はアンデルマットとゲシェネン(Göschenen)を結ぶ一駅だけの氷河急行の支線で、ゴッタルドトンネルの入り口にあるゲシェネンから、トンネルの上を横切る氷河急行へ乗り継ぐために必要な登山電車だ。ゲシェネンに下る電車の後を追って歩き始める。
アンデルマットの町にはスイス軍の基地があり、この線路の両側にも寮などの施設が並んでいる。アンデルマットの町から険しいロイス川のシェレネン渓谷に架かる「悪魔の橋」に向かう。
町から橋に向かう道路の右側には崖下を進むコースがあり、標高1400mだがいろいろな花が咲き乱れている。崖には時々要塞や倉庫などの軍の施設が埋め込まれている。
右上の風変わりな花は、センペルビブム・アラクノイデウム(Sempervium arachnoideum)という。日本にはないベンケイソウ科クモノバンダイソウ属の花で、茎の根元にクモの巣のような白い綿毛で覆われたボール状の葉をたくさんつける。この仲間はスイスの山ではよく見かけ、愛嬌がある姿につい微笑んでしまう。