半坪ビオトープの日記

ビオトープ全景

都会で最小のビオトープがどこまでできるか試してみようとしたきっかけは、放し飼いしているヤマアカガエルの産卵だった。当初は2坪弱、拡張しても約3坪、その中にある小さな池は合わせてもせいぜい1坪しかない。日当たりが悪いので、以前から日陰向きあるいは湿生植物を中心に少しずつ植えつけてきた。池の中にはセリを、池の淵にはコケ類を、周りにはミゾソバ、イノモトソウ、ヤブソテツ、イヌワラビ、キチジョウソウ、ヤブマオ、ユキノシタなどを配して、わずかに陽が差し込む南西から見ると、写真のように池が隠れて見えないほどに茂らせた。カエルがいるのかいないのか判らないほどだ。
こうしてヤマアカガエルのオタマジャクシから子ガエル(亜成体)までの生態を観察しながら、ここにやってくる虫たちを記録した。それだけでは単調なので、八海山周辺、奥只見、館山などで見かけた生き物や、屋上で見かけたチョウやハチやアブなども取り上げて書きついで来た。
4月4日から今日まで9ヶ月に210回の日記をつけてきたこの一年を振り返ると、どんなに狭い庭でも多少の植物と生き物を配置すれば、多種多様な自然の営みの奥行きを感じ取ることができるものだとわかった。
まだまだミゾソバが花を咲かせているが、カエルも冬眠し虫の姿も見かけなくなったので、春になるまでとりあえず日記を中断します。