半坪ビオトープの日記

静岡

浜名湖湖北五山の一つ、奥山高原に位置する方広寺は、建徳2年(1371)後醍醐天皇の皇子無文元選禅師が創建した臨済宗方広寺派の大本山で、広大な境内には本堂、半僧坊真殿、三重塔など30余の堂宇が立ち並ぶ。奥山半僧坊と通称されている。 権現造りの半僧…

ここは石柱の宝という。天井から下がるつらら石が、床にできた石筍とつながったものを石柱(コラム)という。中央左にオレンジ色に輝く薄い幕状鍾乳石があるが、これをカーテンと呼ぶ。細いつらら石は管が詰まって水が外側を垂れるが、もっと細くて管の中を…

竜ヶ岩洞は2億5千万年前の秩父古生層の石灰岩地帯で、洞内の見所として、びょうぶ岩、天恵の泉、鳳凰の間、シャンデリアの間などがある。ここは新雪の間という。つらら石が白っぽいからだろう。 ここは天女の鏡という。下にはリムストーンプールがあり、天…

浜名湖の北、竜ヶ石山(359m)の南麓に東海地方最大規模の竜ヶ岩洞という鍾乳洞がある。 総延長1000m(一般公開400m)の観光鍾乳洞で、洞内は年中18℃と、夏は涼しく冬暖かい地底探訪ができる。 これは洞内に入ってすぐの大きな石筍(スタラグマイト…

龍潭寺の1万坪の敷地には、県指定文化財の本堂、開山堂、山門、庫裡などのほか、国指定文化財名勝記念物である、小堀遠州作の龍潭寺庭園がある。 江戸初期に築かれた池泉鑑賞式庭園で、滝や渓谷などが多彩に表現されている。左右には仁王石が立ち、左の仁王…

浜名湖東北部のこの井伊谷地域は、古くは「井の国の大王」が聖水祭祀をつとめた「井の国」の中心で、縄文・弥生の遺跡、古墳が多く残されている。 井伊氏は保元の乱で源義朝に、鎌倉時代には頼朝に仕えた。室町時代には今川氏に仕えて「桶狭間の戦い」で戦死…

延宝4年(1676)建立の龍潭寺本堂の本尊は虚空蔵大菩薩(秘仏)で、前立は釈迦如来三尊仏である。左甚五郎作と伝わる龍の彫刻は見落としてしまった。本堂の廊下は鶯張りである。 本堂内の左端に宗良(むねなが)親王の位牌と十一面観音がある。龍潭寺は南朝…

月初めに浜松の浜名湖近辺を周遊した。主に浜名湖湖北五山を見るため、浜松駅から北上して引佐町の龍潭寺へ直行した。 詳しくは臨済宗妙心寺派の萬松山龍潭禅寺という。 龍潭寺は天平5年(733)行基菩薩により開創されたという奥浜名湖の古刹で、禅寺となり…

三嶋大社を出て、「本町うなよし」でうな丼定食を食べ、御殿川に沿って歩き、搗屋のみちを進む。 三島市内にはこの御殿川のほかにも、桜川、源兵衛川、蓮沼川、四ノ宮川 など富士山の伏流水がいくつも湧き水となって流れていて、爽やかな散歩が楽しめる。 こ…

三嶋大社の宝物館には、三嶋大社所蔵の宝物・文化財と宮司矢田部家に伝来した文化財が数多く展示されている。 北条政子奉納と伝えられる梅蒔絵手箱一式が国宝であり、重要文化財では、明治天皇奉納の鎌倉時代初期の太刀(銘:宗忠)や源頼家筆の般若心経、源…

本殿の左に若宮社(若宮神社)がある。祭神として、三嶋大神の子神・物忌奈乃命、誉田別命(応神天皇)と五十鈴姫命が祀られている。 かつては若宮八幡宮とも呼ばれ、三嶋大社が東伊豆の白浜から当地に遷座した当時、先に鎮座していて、次のような伝説がある…

この神門は、1867年に再建された唐破風造りの門で、この内側が神域となっている。風格があり、三島市の指定文化財である。 黒漆塗りの木製の神馬は、1868年に完成した。古くから、毎朝神様を乗せて箱根山に登るという伝説がある。神馬社は戦後に造ら…

次に下田街道を北上して三嶋大社に向かった。三嶋大社の創建の年代は不明だが、古くより三島の地に鎮座し、三嶋大明神と称せられ、元の官弊大社である。 三嶋はもともと「御島」の意で、富士火山帯の根元の神、伊豆の国魂の神、国土開発の神として朝野の信仰…

三島市街地の南部にある佐野美術館は、昭和41年に開館した。創立者佐野隆一は三島生まれの実業家で、化学工業の先駆者として活躍し、私財を投じて日本庭園とともに美術館を築造した。 収蔵品は、国宝の薙刀をはじめ日本刀や東洋の古美術を中心に3000点…

帰りがけに三島市内を散歩した。三島市街地の南部に位置する佐野美術館の隣に、湧水の御殿川の流れを取り込んだ回遊式庭園と伝統的日本家屋が配された隆泉苑がある。 昭和初期に建てられた建物とこの表門は、国の登録文化財に指定されている。 この庭園は佐…

先週、中伊豆の大仁温泉に出かけた。伊豆長岡と修善寺に挟まれた地味な温泉地で、高台にある「大仁ホテル」を除くと小ぢんまりした湯宿が点在するだけの静かな環境にある。 狩野川でアユ釣りをするか、狩野川べりにそそり立つ城山(343m)のハイキング(…

熱海梅園の園内には梅園5橋、6名木、梅見の滝、記念碑、句碑、美術館など見所が多い。 松尾芭蕉の「梅の香にのっと日の出る山路かな」という句碑もあるのだが見過ごしてしまった。 また、平成12年秋に森首相と金大中大統領の日韓首脳会談が熱海で行われ…

このサクラは熱海市内のあちこちに咲いている熱海桜だが、本当はインドのアッサム州ダージリン原産の寒桜(Prunus × kanzakura) の一種といわれる。 1月上旬に咲き始め2月上旬が見ごろという、沖縄の寒緋桜と並んで日本で一番早く咲くサクラである。 梅林…

300種ものウメの分類法にも諸説あるが、主な説は、野梅性(やばいしょう)、豊後性、杏性、紅梅性の4性分類と3系9性分類である。 後者は、豊後性と杏性を統合し、紅梅性を緋梅系のもとに細分したものである。 それぞれに一重や八重咲きがあり、枝垂れ…

サクラ属のウメ(Prunus mume) の形容語は、江戸時代の呼び方のムメに由来する。万葉集では「ウメ」だが平安時代から江戸時代にかけては「ムメ」と発音されていたといい、シーボルトの命名である。 中国原産だが自生地には諸説ある。殷の遺跡(B.C.14-12) か…

八重咲き中輪で濃紅の鹿児島紅は、花弁が三重になり花糸も赤い。その次に濃い紅色のウメは、同じく八重咲き中輪のこの緋の司(ヒノツカサ)であろう。 梅園の花色の内訳は、八重野梅(56)、白加賀(51)などの白が282本、紅104本、濃紅39本、淡…

総面積4.4haの園内にはウメの木が60品種、早咲き265本、中咲き105本、遅咲き87本の合計457本ある。 1月9日から3月7日まで開かれている梅まつりの中ほどで、早咲きが満開、中咲きが3分咲きくらいだった。 いろいろな花色があるが、いま…

日本で最も早く11月にはウメが咲き始めるので有名な熱海梅園のウメを見てきた。 熱海梅園は、明治19年(1886)に横浜の豪商茂木怱兵衛を中心に開設され、100年以上の歴史がある。 開設後間もなく皇室財産となり、戦後には国有財産に、その後熱海…

伊豆の国市にある伊豆長岡温泉は狩野川沿いにあり、富士山も間近に眺めることができる。 近くの伊豆洋らんパークは、年間500種2万株の花が咲き乱れるらん室や熱帯植物室があり、全天候型で一年中鑑賞できる。 入口には世界最大のげっ歯類(ネズミ)のカ…

正月の家族旅行で伊豆長岡温泉に出かけたが、途中、淡島マリンパークに寄った。以前はかご型のロープウェイで渡った淡島だが、近年は船で渡るだけとなった。 アシカ、アザラシ、イルカのショーを見た後、水族館を見学する。淡島周辺の海の生き物が揃っている…

週末に伊豆高原の近くに出かけた。海岸近くの溶岩台地にはタブノキをはじめ暖地性樹木が鬱蒼と茂っていた。タイワンリスも繁殖しているらしく何回か見かけた。タイワンリスは台湾が原産地で、日本には住んでいなかった。現在の繁殖地は伊豆大島や江ノ島・鎌…

これは寸又峡の近くで見かけたシロモジ(白文字)の花。本州中部以西、四国、九州、中国中部に分布し、山地に生え、高さ4〜6mになる。葉は長さ6〜12cmで中部まで3裂、まれに5裂する。4月初旬、葉に先立ち黄色の花が1〜4個集まって咲く。雌雄異…

日本特産種で全国の山地にごく普通に自生し、よく分枝して高さ3〜5mになり、大きいものは8mにも達する。3〜4月、葉の出る前に長さ4〜10cmの淡黄色の穂状花序を枝いっぱいに垂らす。 雌雄異株で、花の後、雌株にぶどう状に実を結ぶ。その果実をヌ…

昨日、静岡県の寸又峡を訪れたが、途中の富士川SAで休憩し、富士山を眺めた。ちょうど、トサミズキ(土佐水木)が満開だった。 トサミズキは、高知県の蛇紋岩地帯や石灰岩地などに自生し、高さ2〜4mになる。3〜4月、葉に先立ち穂状花序を垂らし、淡黄色…