半坪ビオトープの日記

長野

霧雨のお花畑

お花畑を南に突っ切って、乗鞍岳の主峰・剣ケ峰に向かう登山道があるのだが、霧雨と防風のために登山禁止のロープが張られている。お花畑だけでは、どうも花の種類が少ないが致し方ない。このお花畑で一番多く見かけるのは、やはりミヤマキンポウゲとハクサ…

畳平、お花畑

ここにもチングルマがまとまって咲いていた。花後、花柱は伸びて放射状に広がる。和名の珍車とは、この実の形が子供の風車に見えたことから、稚児車から転じて名付けられた。北海道大雪山などのお花畑で大群落をつくるので有名である。 右下には、小さなミネ…

乗鞍岳、畳平

乗鞍スカイラインをバスで上り詰めた乗鞍岳の畳平は、霧雨と強風の中で何も見えなかった。畳平の休憩所で1時間程様子を見ていたが、霧雨の悪天候に変化がないので、お花畑だけ見て歩こうと雨支度して出かけた。乗鞍岳の主峰・剣ケ峰山頂(3026m)には、乗鞍…

大正池

田代池と打って変わって、石がごろごろとした広い河原の先に、ようやく大正池が見えてきた。梓川の川幅が広くなって、そのまま大正池となっていく。 名物の立ち枯れの木もちらほら散見される。昭和初期には2000数百本あったとされ、数十年前に見た時もかなり…

田代池

田代橋を渡って、疲れた者は真っ直ぐ帝国ホテルへ休憩に向かい、残りは梓川左岸を田代池に向かう。水量も増え、川幅が狭くなって、梓川の流れを手に取るように近くで見ることになる。 雨も上がり、川岸に下りることができるところでは、川の流れる様を写真に…

ウェストン碑、穂高橋

ようやく明神岳方向を見返すところまできた。晴れていればここから、岳沢の上にジャンダルムと奥穂高岳、その左右に西穂高岳、前穂高岳と穂高連峰が揃って見えるはずなのだが、雲がかかっているので残念ながら見渡せない。 明神池から1時間程で河童橋に戻り…

梓川右岸

明神池を後にして、梓川の右岸に設けられた遊歩道を、河童橋に向かって戻り始める。この大きな花は、キオン属のハンゴンソウ(Senecio cannabifolius)である。本州の中部地方以北及び北海道の山地の湿った草地、林縁に生える多年草で、高さは1~2mになる…

明神池

明神橋を渡って梓川右岸を左に少し下った後、右手の林の中を進むと大きな鳥居が建っている。ここから穂高神社奥宮の境内、つまり、神垣内(上高地)に入ることになる。 境内を進むと、右手に上条嘉門次のレリーフが設置されている。上条嘉門次は、明治時代に…

明神橋

再び川に近づくと、河原にはヤナギの明るい林が広がり、足下にはヤマハハコ(Anaphalis margaritacea)が咲いている。本州中部地方以北および北海道の山地、高原などに生える多年草で、高さは30~70cmになる。雌雄異株。8月から9月に、茎の上部に淡黄色の…

明神岳

こちらのキキョウ科の花は、ツリガネニンジン属のソバナ(Adenophora remotiflora)である。本州〜九州の山地の林縁や沢沿いに生える多年草で、高さは50~100cmになる。花期の8月頃、青紫色の円錐状に近い鐘形の花を咲かせる。花冠の先は5裂し、裂片の先は…

上高地、河童橋

翌朝の乗鞍岳山頂は雨と霧の天気なので登山は諦め、終日上高地散策に切り替えて平湯に泊まり、翌日岐阜県側から乗鞍岳に挑むことにした。 乗鞍高原から上高地バスターミナルへは、雨模様でひまになったタクシーを割安で使い、沢度経由で向かった。ターミナル…

乗鞍高原温泉郷

牛留池から宿に戻る途中で、一瞬だけ雲が少し上がって乗鞍岳の山腹が姿を見せた。上の方には雪渓が少し見えるが、山頂はまだ雲に隠れている。天気予報によると、松本盆地や乗鞍高原の明日の天気は少しよさそうだが、乗鞍岳は遠い沖縄地方にある台風11号の影…

乗鞍高原、牛留池

ようやく牛留池が見え隠れしてくる頃、遊歩道の脇に面白い格好をした根曲がり松が姿を見せた。一回転して輪を描いている。 牛留池は、乗鞍高原を代表する池で、標高1580mにある。乗鞍岳が噴火してできた溶岩台地の窪地にあり、晴れていれば乗鞍岳が水面に美…

乗鞍高原、善五郎の滝

8月上旬にいつもの遊び仲間と連れ立って、乗鞍岳と上高地のトレッキングに出かけた。去年は立山で3日雨にたたられ登山を断念したが、今年こそ晴れるだろうと期待していた。松本から新島々、乗鞍高原へと向かう車窓から見る眺めは、青空よりも雲が多くなっ…

本宮、布橋

東参道から鳥居をくぐると、入口御門が建っている。上社宮大工棟梁原五左衛門親貞と弟子の藤森廣八が、文政12年(1829)に構築し、巧緻な彫刻が施されている。 入口御門をくぐると、幣拝殿までの間をつなぐ布橋を渡る。梁間1間桁行37間(約67m)の細長い切…

諏訪大社本宮

諏訪大社の創建は、「古事記」・「先代旧事本紀」によると、天照大神の孫・瓊瓊杵命(ににぎのみこと)の降臨に先立ち、武甕槌命(たけみかづちのみこと)が大国主命に国譲りするように迫ったとされる。これに対して、大国主命の次男である建御名方神(たけ…

諏訪大社上社前宮

北八ヶ岳の帰りに諏訪大社の上社を廻った。信濃国の一之宮で、我が国最古の神社の一つとされる諏訪大社は、全国に分社1万社余りを数える。諏訪湖の南に上社、北に下社があって対峙する。 上社は諏訪市にある本宮と、茅野市にある前宮に分かれている。 諏訪…

天狗岳へ

天狗岳の中腹、標高1870mに位置する唐沢鉱泉でゆっくり休んだ翌朝、薄曇りの中を天狗岳に向けて出発する。 歩き始めて間もなく唐沢に架かるしゃくなげ橋を渡り、右の尾根に取りかかる。 尾根に向って急な登山道がえんえんと続くので息が切れる。昨日の三ツ岳…

雨池峠

左手彼方、深々とした樹林の中に小さな池が見えた。これから行く雨池峠を左に下って行くところにある雨池である。 なかなか大岩だらけの登山道が終わらない。後ろを振り返って見ると、道なき岩の間を越えてきたのが分かる。この近くも山が深いので、天候が悪…

三ツ岳

縞枯山の左手には、雨池山(2325m)が見え、その左に山の頂に大きな岩が集まる三ツ岳が認められる。 これから向う予定だが、どこに登山道があるのか見えない。かなり山が深いようだ。 先ほどの三ツ岳分岐から左の山道に入る。くぼみには氷がはり、岩陰に雪が…

北横岳

北横岳に向う道は登山道で、山頂まで1時間と表示されている。 坪庭から分かれて高度を上げて行くと、後ろの縞枯山(2403m)の全体が大きく見えるようになる。縞枯現象とは、シラビソなどが帯状に枯れて、その帯が長い年月をかけて山頂に移動して行く現象で…

北八ロープウェイ、坪庭

11月上旬に北八ヶ岳の横岳と天狗岳に登ろうと出かけた。一点の雲もない快晴で、北から南へ連なる八ヶ岳連峰がよく見える。道路の正面に、明日登る予定の天狗岳(2646m)が聳える。右端に見える高い山が、八ヶ岳連峰の主峰、赤岳(2899m)である。天狗岳の…

野尻湖、ナウマンゾウ

一茶記念館や一茶旧宅のすぐ近くにある野尻湖は、ナウマンゾウの化石が発掘されることで有名であり、野尻湖畔近くにナウマンゾウ博物館が建っている。 昭和23年(1948)野尻湖底から湯たんぽのような形をしたナウマンゾウの臼歯の化石が発見された。これをき…

小林一茶墓、旧宅

戸隠高原から北東に、黒姫山(2053m)と飯縄山(1917m)の間を抜けて野尻湖に向う。 野尻湖の手前、柏原は俳人小林一茶の生まれ故郷であり、晩年を過ごした旧宅も残されている。 旧宅の史跡指定を記念して、昭和35年に記念館が開館した。一茶の生涯と文学な…

戸隠神社、宝光社

戸隠神社は、平安時代には修験道の道場として都にまで知られた霊場だった。神仏混淆の時代には戸隠山顕光寺と称し、平安時代末期には「戸隠三千坊」といわれ、比叡山・高野山とともに「三千坊三山」といわれる繁栄を見せていた。 戸隠五社の初めに位置する宝…

戸隠神社、火之御子社

中社のすぐ右手に、徳善院蕎麦極意がある。創業500年以上の歴史を持つ宿坊極意に併設するそば処である。 徳善院蕎麦の向いには、戸隠門前そばで有名な「うずら家」がある。混むので有名でもあるので早めに入ったが、出る時には十人近く並んでいた。 「天ざる…

戸隠神社、中社

善光寺から北に向い、戸隠神社に着く頃には雨が降ってきた。戸隠神社は霊山・戸隠山の麓に、奥社・中社・宝光社・九頭龍社・火之御子社の五社からなる、創建以来千数百年に及ぶ歴史を刻む神社である。 遠い神代の昔、「天の岩戸」が飛来し、現在の姿になった…

善光寺、鐘楼

本堂の左手前(東側)に「御百度詣数取」が建っている。ここから三門の間を御百度参りする回数を数えるのに使う。4セット4人分ある。 さらに左(東南)側の高い石垣の台上に鐘楼が建っている。嘉永6年(1853)の再建で、柱は南無阿弥陀仏の名号に因み6本…

善光寺、経蔵

本堂を見終わってあらためて大きな三門(山門)を眺めると、仲見世を歩く参拝客がたくさん見え、その先に仁王門まで見通せる。 本堂正面に向って左側に、宝暦9年(1759)建築の木造の経蔵が建っている。間口、奥行きとも約11.5m、高さ約13.5mである。内部中…

善光寺、本堂

善光寺参道を進むと三門の手前左側に放生池があり、その橋の向こうの大門の中に、大勧進の建物がいくつも並んでいる。右の大きな屋根が本堂の萬善堂で、十一間四面の御堂の正面に本尊善光寺如来を安置している。 参道の正面に聳え建つ三門は、五間三戸二階二…