半坪ビオトープの日記

今年の梅の開花は大幅に遅れ、偕楽園開園170周年記念水戸の梅まつりも終りに近づいた3月中旬になってようやく満開に近くなってきた。 駐車場はどこも混雑していたが、なんとか桜山駐車場の一番奥に止めることができた。梅桜橋を渡って偕楽園に向かう。 …

熱帯スイレン室の壁際には、つる性植物であるアサヒカズラ(Antigonon leptopus)が絡み合って這い上がり、濃淡鮮やかなピンク色の花を咲かせていた。タデ科の植物で、花びらに見えるのは萼である。 メキシコ原産の非耐寒性多年草で、周年開花する。別名とし…

鮮やかな宝石のような翡翠色をしたヒスイカズラと呼ばれるこの花は、ストロンギロドン・マクロボトリス(Strongylodon macrobotrys)という。属名は、ギリシア語 strongylos(丸い)と odoys(歯)に由来し、萼の丸い歯にちなむ。 フィリピンのルソン島原産…

訪れた数日前に、神代植物公園の大温室で珍しいムユウジュ(無憂樹)の花が咲いているとの記事が新聞に載った。 インド菩提樹、沙羅双樹とともに仏教三大聖樹の一つとされるムユウジュ(Saraca asoca、indica)は、マメ科サラカ属の常緑小高木で、インドから…

大温室のメインは熱帯の花木室だが、まだ冬だったのでやはり咲いている花の種類は心持ち少ない。最初に眼についたのは、温室でよく見かけるゴクラクチョウカ(極楽鳥花、Strelitzia reginae) 。南アフリカ原産の常緑多年草で、花の形がユニークで切り花にも…

先月下旬に友人と連れ立って神代植物公園と深大寺をのんびり散策した。まだ肌寒い雨上がりだったが、昼食後には日帰り温泉も計画しているので足取りは軽い。 神代植物公園は、昭和36年に開園した都立唯一の植物公園で、面積は48.6万㎡あり、園芸品種を…

先日から買い求めた花苗を少しずつ花壇に植えている。カエル池の回りには、ハツユキカズラ、ツボサンゴ、黄花ハナニラなどを植えた。 黄花ハナニラは、イフェイオン・セロウィアナム(Ipheion sellowianum) というメキシコおよびアルゼンチン原産のハナニラ…

白浜神社の裏には白浜海岸があり、伊豆半島最大の白浜大浜海水浴場が右手(南)に続いていて、冬でもサーファーが集まっている。 砂浜の左手は岩場となっていてクロマツが海風に耐えて突っ立っている。大きな大明神磐(岩)の上には鳥居が立ち、岬の先端との…

マンリョウ、ヤブコウジ、カラタチバナなど正月に向けて縁起の良い赤い実のなる鉢物が店頭に並ぶようになった。 以前にも取り上げたことがあるカラタチバナ(唐橘、Ardisia crispa)であるが、白色の実もある紅白揃いの鉢が珍しい。白実のものは、シロミノカ…

11月に近くで見かけた花を紹介する。花期が11〜5月とされるスベリヒユ科のレウィシア(Lewisia cotyledon)が出回っていた。北アメリカ北西部原産の耐寒性のある宿根草で、山岳地帯に自生する。属名は、18世紀のアメリカ人探検家のメリウェザー・ルイ…

小さな株に大きめの赤い実をたくさん下げているこの木は、ツツジ科のペルネティア・ムクロナタ(Pernettya mucronata) という。属名は、18世紀にフォークランドと南アメリカへ航海したペルネティの名にちなむ。 チリのマゼラン海峡付近の原産で、よく分枝…

カンパニュラによく似たこの花は、ツリガネニンジン属のイワシャジン(Adenophora takedae) という。岩沙参の沙参とは、このツリガネニンジン属の漢名、沙参属を指す。中部地方南部の岩石地に自生する多年草で、花期は9〜10月である。 変種のホウオウシャ…

ジャノメ姿のハルシャギク(Coreopsis tinctoria) によく似たこの花は、イトバハルシャギク(C. verticillata) の園芸品種で、サルサという。普通のハルシャギクより一回り小さい。 北アメリカ原産の多年草で、花期は5〜12月とかなり長く、園芸品種も多い…

一般にプルンバーゴといえば、青や白のルリマツリを指すが、この赤い花は、同じイソマツ科プルンバゴ属のインディカ(P. indica) という。和名は、アカマツリという。 アジア南部や東インドに分布する非耐寒性の半つる性常緑小低木で、高さは1mほどになる。…

ここで10月に見かけた花をいくつか取り上げて見よう。 モモイロハナビの名で出回っているこの花は、ヴァーノニア属のグラブラ(Vernonia glabra) という。ヴァーノニアという属名は、北アメリカで植物採集をしたイギリス人の植物学者ヴァーノンの名にちな…

秋の代表的な花、リンドウの花がよく出回っている。リンドウの根は昔から漢方薬(胃薬)として使われていて、苦いため「竜の胆のようだ」とのことで竜胆(リンドウ)と名付けられたといわれる。 古来より紫色は高貴な色とされてきたため、敬老の日に贈る縁起…

ヤマノイモ(山芋)に姿が似た花が、近くの家の窓辺に這い上がって満開に咲いていた。ヤマノイモ属のオニドコロ(Dioscorea tokoro) の雌花である。日本全土の山野に多く生えるつる性の多年草で、花期は7〜8月。雌雄異株で、雄花序は直立し、雌花序は下垂…

この草は、「月うさぎ」という名で出回っていたが、何のことはない、日本中で雑草と目される、イネ科チカラシバ属のチカラシバ(Pennisetum alopecuroides) の園芸品種である。ペンニセツムという属名は、ギリシア語 penna(羽)と seta(剛毛)に由来し、小…

白色の小さな花をたくさん咲かせているこの花は、カラミンタ・ネペタ(Calamintha nepeta) の園芸品種である。属名は、ギリシア語 kalos(美しい)と minthe(ハッカ)に由来する。園芸上は、主にカラミンサの名で流通している。 シソ科の多年草で、地中海沿…

黄色の花が垂れ下がるこの花は、英名のウォルフスバイン(Wolfe's vine)の名で売り出されている、シソ科のペトラエオビテクス・バンブーセトルム (Petraeovitex bambusetorum) のゴールドシャワーという園芸品種である。 マレー半島原産のつる性植物で、花…

最近、近所で見かけた花をいくつか紹介しておきます。この花は、花の形が熨斗に似ているため、ジャノヒゲ属のノシラン(熨斗欄、Ophiopogon jaburan) という。 西日本の樹林下に自生する常緑多年草で、葉の長さは80cmにもなる。学名がヤブランとなっている…

民宿街の中心には浄土宗の蓮台寺がある。永和年間(1375~79)南北朝の時代、到阿上人によって開創されたもので、本尊仏は恵心僧都の作との寺伝がある。 本堂の前には蓮台寺の大イチョウがある。今から500年余り前に植えられたと推定されている。北(右)のイ…

淡青紫色の円錐花序に咲くこの花は、クマツヅラ科ウィテクス(ハマゴウ)属のセイヨウニンジンボク(西洋人参木、Vitex agnus-castus) という。花色は淡青紫色が基本だが、まれに白色もある。 南ヨーロッパ、西アジア原産の落葉低木で、高さは2〜3mになる…

ゼフィランテス属のグランディフロラ(いわゆるサフランモドキ)によく似ているこの花は、同じくヒガンバナ科ハブランツス属のツビスパツス(Habranthus tubispathus) という。異名のロブスツス(H. robustus) の名前でも流通している。 中南米原産で、開花…

多くの長い雄ずいが突出するこのネムノキは、雲南ネムノキという。普通のネムノキ(Albizia julibrissin) より雄ずいが長い。 初夏から年数回咲くので、四季咲きネムノキとも呼ばれる。高さは1.5mほどになるが、普通のネムノキほど大きくはならない。 葉は…

まだまだ青森・津軽の旅は続いているのだが、ここらで一休みして、8月に近くで見かけた花をいくつか紹介しておきたい。 ヒガンバナ科のこの花は、キルタンツス属のサングイネウス(Cyrtanthus sanguineus)という。キルタンツスという属名は、ギリシア語 ky…

東北に旅行したが、ずっと天気が悪く、残念ながら岩木山と八甲田のハイキングはいずれも中止した。 さて、先日近所で見かけた花を紹介する。普通のフジの花は下垂するが、上に向かって紫色の総状花序で咲くこの花は、ナツフジ属のムラサキナツフジ(Milletti…

この花は、真夏になるとよく見かけるルドベキア・ヒルタ(Rudbeckia hirta) の園芸品種’トト・ゴールド’である。 ルドベキア・ヒルタは、北アメリカ原産の耐寒性ある1・2年草で、北アメリカでは一般に「コーンフラワー」と呼ばれている。 別名は、アラゲハ…

花弁が下に垂れるこの花は、エキナケア・プルプレア(Echinacea purpurea) という。属名は、ギリシア語 echinos(ハリネズミ)に由来し、花床についている鋭く尖る鱗片の形にちなむ。北アメリカのオハイオ州からジョージア州にかけて自生する多年草で、高さ…

モナルダ属の花は、北アメリカからメキシコにかけて10種以上知られている。一年草または多年草で、茎の断面は四角形。葉は対生し、全縁が多い。耐寒性が強く、丈夫で育てやすい。この濃ピンクや白い花は、モナルダ・ディディマ(Monarda didyma) という。 …