半坪ビオトープの日記

生物

民宿街の中心には浄土宗の蓮台寺がある。永和年間(1375~79)南北朝の時代、到阿上人によって開創されたもので、本尊仏は恵心僧都の作との寺伝がある。 本堂の前には蓮台寺の大イチョウがある。今から500年余り前に植えられたと推定されている。北(右)のイ…

永年、夏の合宿は、館山外房の相の浜にある寂れた民宿を定宿としていたが、今年は思い切って内房の岩井海岸の民宿に変えた。 海岸に近い民宿は、JR岩井駅からだと15分、館山道のバス停ハイウェイオアシス「富楽里」からだと25分歩く。JRの特急を使用する…

安房白浜温泉は野島崎周辺に点在するホテルにより泉質や温度も違うが、源泉といっても17度から23度ですべて加温されている。 野島崎からホテルに向かって海岸沿いを歩くと、赤いアロエの花が満開だった。この花は、アロエ・ノビリス(不夜城、Aloe nobil…

香落渓を見たあと名張から少し戻り、赤目四十八滝に向かった。ここもまだ三重県名張市であるが、奈良県境に近く、室生赤目青山国定公園に指定されている。 忍者の隠れ湯ともいわれる赤目温泉のすぐ裏に、役行者の開基という延寿院がある。1300年前、役行者が…

6号路、つまり琵琶滝コースは沢沿いの細い道なので、11月の混む時期になると上り専用になる。実際、園児たちがぞろぞろ登ってきて摺れ違うのがたいへんだった。 かなり下ってから左側に琵琶滝が見えた。しめ縄の先に滝の流れ出し口があり、この滝に打たれ…

園内には武蔵野一帯に多いケヤキ、カエデ、ミズキ、コナラ、クヌギ、エノキ、スダジイ、シラカシ、アラカシ、サワラなどの樹木がたくさん見られる。 おとめ山とは「乙女山」ではなく、「御留山」または「御禁止山」のことである。昔からこの辺りは狩猟地で、…

昨日、職場の庭でオスのツグミが餌を探しているのを見かけた。ツグミ(Turdus naumanni) は、10月頃日本全国に群れて飛来したあと散らばり、3月頃再び群れてシベリアやカムチャッカへ帰る、典型的な冬鳥である。 樹上ではクワックワッあるいは、クィック…

本州から九州および周辺諸島に分布するニホンイモリ(Cynops pyrrhogaster) は、英名では Japanese fire-bellied newt という。 フグと同じテトロドトキシンという毒をもち、腹の赤い模様はそれを知らせる警戒色と考えられているが、分泌する毒性は弱いとい…

大きな水槽に5年前から4匹のイモリを飼っているが、餌は赤虫(ユスリカの幼虫)を月に1〜2回あげているだけで粗食によく耐えている。 昨日、1月ぶりに赤虫をあげても、目が悪いせいか餌の上を行ったり来たりしてなかなか食いつかない。2時間ほど経って…

洋らんパークは温室になっているので熱帯産の鳥類も多く飼われている。数種のインコやハチドリは網の中だが、放し飼いの鳥も多い。 なかでも圧巻は、このオニオオハシ(Ramphastos toco) 。キツツキ目オオハシ科の37種の中で最大種で、全長60cmになる…

カエル館にはウーパールーパーや、タイガーサラマンダー、ニホンイモリなどカエル以外の両生類も展示されている。 この緑色のカエルは、ツノガエル属(Ceratophrys) のカエルで、ペパーミントツノガエルと名付けられていた。 ツノガエルは丈夫で飼いやすく、…

淡島マリンパークにはカエル館があり、常時「世界のカエル展」を開催し、約45種100匹以上のカエルを展示している。種類数は日本一を誇る。 この優しそうなカエルは、オーストラリア原産のイエアメガエル(Litoria caerulea) という。耕作地や民家の近く…

正月の家族旅行で伊豆長岡温泉に出かけたが、途中、淡島マリンパークに寄った。以前はかご型のロープウェイで渡った淡島だが、近年は船で渡るだけとなった。 アシカ、アザラシ、イルカのショーを見た後、水族館を見学する。淡島周辺の海の生き物が揃っている…

最近何かと忙しく、屋上のプランターの面倒を見なくなってしまった。久しぶりに見に行くと大きなジョロウグモ(女郎蜘蛛、Nephila clavata)が網を張っていた。上臈蜘蛛と書かれることもある。 アシナガグモ科ジョロウグモ属だが、コガネグモ科とする説もあ…

房総フラワーライン沿いの平砂浦海岸の南端に位置する相浜は、幅100mだが比較的遠浅なので波静かな海水浴場になっている。 平砂浦海岸の方は波が強くサーファーが多いが、こちらはもう誰もいないのでさしずめプライベートビーチである。 民宿から相浜へ…

久しぶりに新宿御苑に出かけた。カンザクラやカワヅザクラは盛りを過ぎてしまっていたが、シュゼンジカンザクラ(修善寺寒桜、Prunus × kanzakura 'Rubescens')はまだ満開だった。 カワヅザクラと同様、カンヒザクラ(寒緋桜)とオオシマザクラの交雑種と推…

館山郊外の農漁村を歩くと都会ではあまり見かけられなくなった大型のコガネグモ科のクモがよく目につく。つがいで見ることの多いおなじみのジョロウグモに次いで最も多いのがこのナガコガネグモで、体長25mmあり、黄金色の体に黒の細い筋が入りとても美…

岩場を越えると岩のかけらの多いガレ場を通り、行く手にシャルラノン峰の尾根(2273m)を見る。 道端には、イブキジャコウソウ属の赤いティムス・ポリトゥリクス(Thymus polytrichus)や、ミヤコグサ属の黄色いロトゥス・アルピヌス(Lotus alpinus)や…

この花はラン科テガタチドリ属のジムナデニア・コノプセア(Gymnadenia conopsea)。日本のテガタチドリと同種。スイス全土からユーラシア北部に広く分布する。根が肥厚して掌状に分かれるため和名は手形千鳥という。湿り気のある土地に多い。 スイスにはテガ…

マッターホルンの東側(左)のテオドール氷河の上の平らな雪原には、一年中オープンのスキー場がある。 そこにはツェルマットからゴンドラやロープウェイを乗り継ぎ、写真の右にある黒い尖峰、クライネ・マッターホルン=マッターホルン・グレーシャー・パラ…

1月25日に咲き始めたビオトープのツバキもそろそろ終わりになりそうだ。池の周りの二本のツバキの花は合計百個位咲いては散っていった。池に落ちるものも多く時々拾ったが、花びらは池にすむ小さなミズムシのエサにもなっている。ヤマアカガエルは未だに…

週末に伊豆高原の近くに出かけた。海岸近くの溶岩台地にはタブノキをはじめ暖地性樹木が鬱蒼と茂っていた。タイワンリスも繁殖しているらしく何回か見かけた。タイワンリスは台湾が原産地で、日本には住んでいなかった。現在の繁殖地は伊豆大島や江ノ島・鎌…

早かったサクラの開花予想が修正されて延びたはずだが、今日、街中を散歩した限りでは、あちらこちらで咲いていた。開花予想はソメイヨシノが対象だが、既に咲きだしているサクラがソメイヨシノかどうか確定するのは難しい。ソメイヨシノは駒込の染井の植木…

この日記は都会の小さなビオトープの試みとして始め、ヤマアカガエルとツマグロヒョウモンの生育記録が主となったが、その他にもいろいろな記事を取り込んだ。場所としては、八海山や館山などで見かけた生き物を取り上げたり、後半では我が家の屋上も含めた…

玄関脇の大火鉢には、マルタニシとアメリカザリガニが住んでいる。数年前に神奈川県のとある水路でザリガニらしき幼生をたくさん見つけた。エビの仲間かニホンザリガニの子かと思い、連れ帰って育ててみたら、やはりアメリカザリガニとなった。古い火鉢に水…

大きな水槽に4匹飼っているイモリのうち、最も痩せているのがこの「シマ」だ。背中はみな同じで区別がつかないから、赤い腹の模様で名付けている。これは前足の下の胸に黒い「島」状の模様があるので「シマ」と呼んでいる。 秋になると雄には婚姻色が現れる…

鬼怒川ライン下りの後、道端で大きく成熟したジョロウグモ(女郎蜘蛛)のメスを見かけた。大きさが3cmほどあり、腹が特に膨らんでいる。メスはコガネグモに似ているのでコガネグモ科とする本もあったが、アシナガグモ科が正しいようだ。オスはアシナガグ…

ビオトープで一番元気なジョロウグモ(女郎蜘蛛)が行方不明になった。クモの巣が大きく破かれ、跡形もない。毎日獲物を捕らえては、捕獲網とは別の場所に食べかすをたくさん残していたのだが。襲ったのは天敵のスズメバチか野鳥か分からない。この写真は元…

家の基礎の壁に袋状のジグモの巣が立ち上がっていた。巣の中のジグモの姿を見たくて、子供の頃によく巣を引っ張り出してみたものだ。巣の長さは10cmほどで、巣を開いてみると中には12mmほどのオスがいた。頭を拡大してみると、黒いルビーのような単…

隣の庭木に大発生したミノムシは日夜少しずつビオトープに近寄り、ツバキやキウイにもよじ登っている。そしてついにジョロウグモの巣に引っかかってしまった。ミノムシは頭を出しては引っ込めしていたが、そのうち後からも頭を出し入れして辺りの様子を伺う…