半坪ビオトープの日記

2013-03-01から1ヶ月間の記事一覧

東大社

銚子市と香取市の中間にある香取郡東庄町に東大社がある。境内はかなり広々としている。 千葉氏一族の東氏の崇敬を受け、東荘33ヵ郷の総鎮守だった。 境内に掲げられた略記などによると、日本武尊追慕の東国巡幸で景行天皇がこの地に滞留の際、春臣命に命じ…

海上八幡宮

銚子駅の北西5kmほどの国道沿いに、海上(うなかみ)八幡宮がある。がっしりとした二の鳥居(両部鳥居)に掲げられたごっつい扁額には「海上宮」と記されている。総社八幡宮、柴崎八幡宮とも称する。 社伝によれば、大同2年(807)白鷺がしきりと鳴き、こ…

銚港神社、銚子ポートタワー

飯沼観音に隣接して銚港神社がある。神社の創建は不詳だが、古くは龍蔵権現と呼ばれ、養老年間(717-23)に創建されたと伝えられている。銚子発祥の祖神として歴代の領主の祈願社として崇拝されてきた。神仏習合により飯沼観音(円福寺)とともに庶民にも広…

飯沼観音(円福寺)

銚子駅の東1.5kmほどのところに本堂が飯沼観音として有名な円福寺がある。正式には真言宗の飯沼山圓福寺という。 江戸時代に建立された仁王門のほか、本堂・鐘楼・大師堂・多宝塔など全ての建物が銚子大空襲で焼失した。 元々の寺域は広大で、本堂(観音堂)…

渡海神社、本殿

20年に一度の神幸祭(式年三社銚子大神幸祭)が次に行われるのは、平成42年(2030)である。康和4年(1102)に始められ、最初は毎年、10回目の大治5年(1130)から20年毎となって、延べ54回900年もほとんど途切れずに続いている。東大社・豊玉姫神社・雷神…

渡海神社、拝殿

銚子電鉄外川駅の西1km、地球の丸く見える丘展望館(愛宕山)の麓に渡海神社がある。和銅2年(709)に、現在地より東1kmの外川浦日和山(現大杉神社)に創建された。 貞元元年(976)の津波で流されたため現在地よりさらに西に遷座され、さらに延宝2年(…

犬吠埼、大杉神社

銚子大橋で利根川を渡って千葉県銚子市に入り、犬吠埼で泊まった。犬吠埼の「埼」の字は、岬では珍しい。普通の岬や崎は山が海に迫っている地形を示し、石偏の碕は石がゴロゴロした海岸が突き出た地形を示すが、土偏の埼は草木が生えない荒れ地が突出してい…

宝蔵院

神善寺のすぐ南の本郷地区に真言宗の宝蔵院がある。珍しく茅葺の山門の外に仁王像が露天で立っている。正式には、真言宗智山派の嶋崎山寳蔵院という。 本堂も今時珍しく茅葺である。天正2年(1574)弘恵の開基と伝えられているが、そのほかの詳細は不明であ…

神善寺

利根川の北側、左岸を河口の波崎に向って南下すると、波崎の舎利地区に真言宗の益田山相応院神善寺がある。 山門をくぐって境内に入ると、すぐ左手に巨大な大タブの木が蛸入道のように太い枝を広げている。 波崎の大タブは、樹高15m、幹囲8.1m、推定樹齢1000…

息栖神社、忍潮井

二の鳥居の正面200mほどの、常陸利根川に面して一の鳥居がある。 真中に大きな一の鳥居があり、その左右に不揃いの小さな鳥居が建っている。陸から見て右の大きい方が男鳥居で、左の小さい方が女鳥居であり、それぞれの根元からは水が涌き出している。 この…

息栖神社、拝殿

息栖神社の主祭神は、岐神(くなどのかみ)で、天鳥船神、住吉三神を配祀している。江戸時代には息栖の名から、祭神は気吹戸主神と考えられ、芭蕉の句にもその名が残っている。 宮城県の陸奥國一宮塩竃神社は、左宮に鹿島神(武甕槌命)を祀り、右宮に香取神…

息栖神社、神門

香取神宮の東、鹿島神宮の南、茨城県神栖市息栖に息栖神社がある。社号は「いきす」と読むが、古くは「於岐都説、おきつせ(=沖津洲)」と呼ばれていたことから、元は香取海に浮かぶ沖洲に設けられていたと考えられている。 二の鳥居の右にある社号標に、「…

鎌足神社

根本寺の北西すぐの所に、藤原鎌足を主祭神とする鎌足神社が、根本寺や鹿島神宮のある東を向いて建っている。 小さな神社で、境内・参道も細く短い。 藤原鎌足の生誕地は、一般には「藤氏家伝」による奈良県橿原市とされるが、「大鏡」や多武峰の談山神社伝…

根本寺

鹿島神宮の西1kmほどに臨済宗の古寺、瑞甕山根本寺(こんぽんじ)がある。 本堂の脇に寺史を記した石碑が建っている。要約・補遺すると、推古天皇21年(613)聖徳太子が推古天皇の勅命を奉じ、鬼門鎮護と衆民修法に依り、護国興隆の発願をもって、本尊に東…

鹿島神宮、要石

奥宮の所から参道が右に曲がって、要石に向う。 この道の両側も鬱蒼とした鹿島の森であり、少し進むと道が交差する左側に、愛嬌のある大鯰の碑がある。 要石が大鯰の頭を押さえて地震を防いでいるという伝説を基に、武甕槌大神が大鯰の頭を抑えている。 文化…

鹿島神宮、奥宮

拝殿前から奥宮に通じる道は、奥参道という。鹿島神宮の森は、約70万㎡の広さがあり、800種を超える植物が繁茂し、照葉樹林の北限としても重要として県の天然記念物に指定されている。 奥参道の両側にも三つ穴灯籠が立っている。 左手には鹿園があり、その手…

鹿島神宮、拝殿・本殿

鹿島神宮の社殿は、拝殿、幣殿、石の間、本殿が繋がっている権現造で、徳川秀忠により元和5年(1619)に奉納されている。参道の正面ではなく右手に横を向く形で配置されている。北方の「蝦夷」に対する防衛拠点として位置づけられた神社のため「社殿は北向…

鹿島神宮、楼門

参道正面の朱塗りの楼門は、水戸光圀の父・水戸初代藩主徳川頼房により寛永11年(1634)に奉納された。 楼門の扁額は、東郷平八郎の直筆という。 鹿島神宮の楼門は鮮やかな朱色が美しくかつまた豪壮で、熊本の阿蘇神社、福岡の筥崎宮とともに、日本三大楼門…

鹿島神宮、末社

鹿島神宮は常陸国一宮で、香取神宮、息栖神社とともに東国三社に数えられる古社である。 鹿島神宮の大鳥居は、2011年3月の東日本大震災で倒れて砕け散ったそうだ。幸い周囲に参拝者がいなかったためけが人はなかった。従前の大鳥居は笠間市産の御影石製で重…

門前そば、竹やぶ

昼食は鹿島神宮の近くでそばにしようと事前に探して、開店時間の11時半に着いた。店の雰囲気はまあまあと思ったが、開店時間が11時50分に変わっていた。 門前町にはあまりいい店はないだろうから、ほかの店を探さずそのまま待ったのだが、注文取りは定刻過ぎ…

大生神社、斎殿

本殿の左手に奇怪な姿をしたカゴノキ(鹿子の木)があった。茨城県桜川市の稲村神社で12月に見かけた木と同じである。 斎殿の前には、かなり大きな御神木が高く聳えていた。三間社流造向拝三間の斎殿は、寛政2年(1790)の建立で、市の有形文化財に指定され…

大生神社、拝殿

潮来市北部の北浦の近くに大生神社がある。大生神社の氏子達は、鹿島神宮はここから移されたと信じ、「元鹿島」の名で大生神社を呼んでいて、「鹿島の本宮」ともいわれる。説明板には、古く大和の国の飯富族が常陸の国に移住した際、氏神として奉遷して祭祀…

長勝寺、西円寺

長勝寺の本堂手前左には、創建時の年号をとった「文治梅」が植えられている。 文治梅の左手には、ボダイジュの大木と、昭和7年晋風建立の連句碑がある。貞享4年(1687)芭蕉は、根本寺の佛頂和尚を訪れた後、鹿島神宮に詣で、帰路潮来の医師本間自準亭に泊…

長勝寺、本堂

香取市佐原から鹿島市の鹿島神宮へ行く途中で、茨城県潮来市に寄る。潮来大橋の近くに長勝寺がある。海雲山長勝寺は、臨済宗妙心寺派である。老杉林立する稲荷山を背景にした境内は、山門をくぐってからも参道が長く続いている。 この楼門は、普門院にて元禄…

伊能忠敬旧宅

佐原駅の南東の小野川沿いに佐原の歴史的町並みエリアがあり、そこに伊能忠敬の旧宅と記念館がある。伊能忠敬は、19世紀の初め、50歳を過ぎてから、日本全国を測量して歩き、我が国最初の実測日本地図を作り上げた。佐原の人々は忠敬のことを親しみを込めて…

佐原の観福寺

佐原駅の南東の小野川沿いに佐原の歴史的町並みエリアがあるが、さらに南の町外れの牧野に観福寺がある。観福寺は真言宗豊山派の寺院で、山号は妙光山という。参道から境内にかけて、春は枝垂れ桜、初夏は新緑、秋は紅葉と季節感あふれる趣を味わえる。 千葉…

香取神宮、奥宮

楼門の前の道を楼門に向って左に進むと、境内の外れに末社の馬場殿神社がある。祭神は、建速須佐之男命である。これは古事記での名前で、日本書紀では素戔男尊である。 馬場殿神社の左には末社の市神社・天降神社がある。市神社の祭神は、事代主命であり、天…

香取神宮、祈祷殿

香取神宮も古くは伊勢神宮と同様に、式年造営の制度により20年毎に本殿を造替していたが、現在の社殿は元禄13年(1700)徳川幕府(綱吉)が造営したものである。拝殿の右手の御神木のさらに右にあるこの祈祷殿は、旧拝殿としてそのとき建てられている。祈祷…

香取神宮、楼門

総門に戻るとすぐ先に華麗な楼門が建っている。朱塗りの楼門は、元禄13年(1700)幕府により造営されている。3間1戸入母屋造銅板葺の純和様で構築されているが、当初はとち葺であった。掲額は、東郷平八郎の筆である。楼門内安置の随身は、俗に左大臣右大…

香取神宮、要石

2月中旬に、香取神宮、鹿島神宮および銚子周辺の史跡巡りに出かけた。香取神宮の駐車場は、楼門のすぐ西側にあったが、総門の下から紹介していく。 神宮の創建は定かではないが、神武天皇18年と伝えられている。「常陸風土記」によると、神代の時代に肥後国…