半坪ビオトープの日記

2011-05-01から1ヶ月間の記事一覧

そこかしこに「ひので三ツ沢つるつる温泉」の看板がある。この小さな白い花は、コゴメウツギ属のコゴメウツギ(小米空木、Stephanandra incisa) という。 属名は、ギリシア語 Stephanos(冠)と ander(男)からなり、果時に雄しべが冠状に宿存していること…

御嶽山頂駅から約1時間ほどで日の出山山頂(902m)に到着した。日の出山は、青梅市と西多摩郡日の出町の境界に位置する。 関東ふれあいの道が山頂を通り、関東平野、東京都心方面の眺望が良いので日の出がよく見える。そのため、初日の出を拝む名所になっ…

道端にはヤマツツジの他にもいろいろと初夏の花が咲いている。この筒状花は、ツクバネウツギ(衝羽根空木、Abelia spathulata) という。 ツクバネとは、花の落ちた後の5枚の萼片の形に由来する。関東以西の山地に自生する。花冠は3cmほどで、5月に咲く。 …

先の日曜日に奥多摩に出かけた。御岳山から日の出山に登り、つるつる温泉に下るコースは、最近、中高年に特に人気があって混雑する。 御嶽駅で集合し、ケーブルカー乗り場までバスで行く。御岳山に上るケーブルカーも混雑していて臨時便が出た。 6分ほどで…

たくさんの小花を集めて球状花序として咲いているこの花は、ブルーレースフラワー(Blue lace flower)という英名で出回っている、セリ科のトラキメネ・カエルレア(Trachymene caerulea) である。属名は、ギリシア語 trachys(粗い)と meninx(膜)に由来…

20cmほどの純白の総状花序をたくさん垂れ下げているのは、エゴノキ属のハクウンボク(Styrax obassia) という。日本、朝鮮半島、中国に分布する落葉高木で、高さは8〜15mほどになる。 花期は5〜6月、5深裂の花冠は約2cmで、芳香のある花を20ほど…

鮮やかな黄色の花を円錐花序として立ち上がらせたこの花は、ジャケツイバラ属のジャケツイバラ(蛇結茨、Caesalpinia sepiaria var. japonica) という。 カエサルピニアという属名は、イタリアの医者、植物学者であったチェザルピーノの名にちなむ。種名は、…

クレマチス属の花は、世界中に約250種あり、日本にもカザグルマ(Clematis patens) やセンニンソウ(C. terniflora) など数種自生する。この野性的なクレマチスは、本州、九州の山地に自生するハンショウヅル(C. japonica) という。先日、板橋区の赤塚植…

小さなアヤメ科のこの花は、シシリンキウム・カリフォルニクム(Sisyrinchium californicum) という。属名は、近縁のアイリスのある種の古代ギリシア名に由来するといわれる。和名は、ニワゼキショウ属という。ニワゼキショウ(S. rosulatum) は北アメリカ東…

ここで5月中に見かけた花を少し紹介しておく。ボンボンのような小花をたくさん咲かせているのは、キク科のコツラ・バルバタ(Cotula barbata) という。南アフリカ原産の耐寒性のある一年草で、花期は3〜6月と長い。夏の高温多湿には弱い。 別名ハナホタル…

浜松駅近くの浜松市楽器博物館は、日本で初めての公立の楽器博物館で、世界の伝統ある楽器役1200店を地域別テーマ別に常時展示している。 日本の洋楽器製作の歴史を学んだり、数十種の楽器の音色を楽しんだりできる。 第一展示室には日本とアジアの楽器…

浜松市内佐鳴湖の手前にある蜆塚遺跡は、3000〜4000年前の縄文時代後期のムラ跡で、28戸の住居跡、墓地、4ヶ所の貝塚、30体の人骨などが発掘され、国の史跡に指定されている。 史跡公園として整備され、広場の住居跡には平地式家屋が復元されている。 蜆塚…

元亀元年(1570)岡崎城を長男の信康に譲った徳川家康は、三方ヶ原台地にあった今川氏、飯尾氏の曵馬城を拡張して浜松城とした。三方ヶ原の合戦では武田信玄の軍に敗北したが、長篠の戦いなど家康の在城期間は17年になった。家康が駿府に本拠を移した後に…

日本黄檗宗の開祖の独湛禅師は、隠元禅師の弟子で1654年に隠元禅師とともに中国より渡来し、宝林寺を建てた後の1682年、黄檗宗大本山萬福寺の第四代住持となった。宝林寺佛殿内部の左右の壁際には、二十四諸天像が祀られている。 二十四天善神ともいうが、関…

初山宝林寺は、徳川将軍旗本の金指近藤二代目貞用が寛文4年(1664)に中国(明)の高僧、独湛禅師を招いて開創した黄檗宗の寺であり、浜名湖湖北五山の一つである。 元禄6年(1693)に建てられた山門は、木割りの太い柱を用いた一間一戸四脚門で、屋根は杮…

浜名湖の北東、浜松の北西にあたる、金指にある実相寺は、嘉慶元年(1387)悦翁和尚が開山した臨済宗方広寺派の寺で、秀吉、家康に仕えた旗本、近藤登之助季用(すえもち)を開基とし、その長子貞用(さだもち)により当地に移された。万治3年(1660)寺号…

細江町にある姫街道と銅鐸の歴史民俗資料館は、姫街道を通行する人々の道具や町内で発見された銅鐸などを展示する幅広い資料館である。 入り口脇には、県指定民俗文化財の旧山瀬家の産屋が保存されている。右奥には東林寺が見える。 姫街道の名の由来や、銅…

気賀関所の本番所の向かい側には、向番所があり、「入り鉄砲に出女」というように人質の大名の妻子などが逃げ帰るのを厳しく取り締まった。 手形などを調べる女改めには関所役人の母親など姥があたった。 向番所の奥にはがっしりとした牢屋が設けられ、さら…

浜名湖の北に位置する気賀関所は、慶長6年(1601)徳川家康によって設置され、姫街道の重要な関所となっていた。東側に冠木門があり、ここから関所に入る。向こうに見えるのは町木戸門で、気賀宿と接していた。平成元年(1989) にふるさと創生事業として、…

さて、浜名湖畔の舘山寺は、弘仁元年(810)弘法大師により開創されたと伝えられる。明治3年、廃仏毀釈により真言宗廃寺となる。明治23年秋葉山より牧泰禅和尚を招請し、曹洞宗の禅師として再興された。 その際、山号も中嶺山を秋葉山に改め、秋葉三尺坊…

この風変わりな花は、ミズキ科のハンカチノキ(Davidia involucrata)という。属名は、フランス出身の神父、生物学者であるアルマン・ダヴィットの名にちなむ。 中国の四川省、雲南省原産の落葉高木で、花についた白く大きい2枚の苞葉が垂れ下がるので、日…

チューブ状の花を咲かせているこの花は、ハエモドラム科アニゴザントス属(Anigozanthos spp) の通称カンガルーポー (kangaroo-paw) の園芸品種で、ジョーイ・メルボルン(cv. Joey melbourne) のイエロー種である。英名のポー(paw)は「足」の意味で、カン…

ピンクの小さな花は、キキョウ科のヒプセラ・レニフォルミス(Hypsela reniformis) という。南アメリカ原産の匍匐性多年草で、横に広がっていく。花期は5〜7月とされる。 花には深紅の脈が目立ち、1cmほどの小さな花を多数咲かせる。葉は光沢のある緑色で…

菱形の4つの花弁が印象的な淡黄色のこの花は、エッショルチア・カエスピトサ(Eschscholzia caespitosa) の園芸品種で、エスコルチア'ミニチュアサンデー'の名で出回っている。和名は、ヒメハナビシソウという。属名は、ロシアの医師・自然科学者のエッショ…

濃青色の鮮やかなこの花は、ハゼリソウ科ファケリア属のカンパヌラリア(Phacelia campanularia) という。一般にはファセリア'ブルーシンフォニー'という名の園芸品種が出回っている。カリフォルニア原産の一年草で、高さは30cmほど、花期は6〜9月とされ…

クリームイエローのつぼみから真っ白な花を咲かせるこの花は、キク科オステオスペルマム属の園芸品種で、’ザイール・ヴァリエガータ’(Osteospermum 'Zaire Variegata' ) という。アフリカ原産の半耐寒性宿根草で、高さは30〜50cmになる。 花期は3〜6…

浜名湖周辺の記事は一時中断し、4月中に見かけた花をいくつか紹介しておきたい。 少し光沢がありしっかりした花姿の淡黄色のこの花は、クリサンテムム(キク属)・ムルチコーレの園芸品種で、’ムーンライト’(Chrysanthemum multicaule 'Moon Light') とい…

大福寺、摩訶耶寺から三ヶ日に出て、大崎半島で区切られた猪鼻湖を見ながら南に向かう。三ヶ日といえば半世紀前に古い人骨が出て、以前は旧石器時代の三ヶ日人と呼ばれていたが、最近の研究では約9000年前の縄文時代早期とされる。ちなみに近くの浜北人は、…

大福寺の近く、同じく浜名湖湖北五山の一つである摩訶耶寺は、神亀3年(726)聖武天皇の勅願寺として行基が開基した真言宗の古刹で、遠州屈指の名園を持つ。 当初は奥山富幕の山中に在って真萱堂と称し、平安時代初期に千頭峯に移され、平安時代末期にさら…

三ヶ日に近いここも浜名湖湖北五山の一つで、高野山真言宗の瑠璃山大福寺という。貞観17年(875)鳳来山に創建された幡教寺を、土御門天皇のとき(1207)勅願を下賜され大福寺と改称し、現在地に移した。本堂に安置されている本尊の薬師如来は鳳来寺の薬師…