半坪ビオトープの日記

2010-09-01から1ヶ月間の記事一覧

先日、可愛いヒョウタン(瓢箪)の実と白い花を見かけた。ウリ科ユウガオ属のヒョウタン(Lagenaria siceraria var.gourda) は、ユウガオの変種である。属名は、ギリシア語 lagenos(フラスコ、瓶)に由来し、果実の形にちなむ。 ユウガオの原産地は北アフリ…

花期が5〜6月のはずのブラシノキ(Callistemon speciosus) の赤い花が、近所で咲いていた。カリステモンという属名は、ギリシア語の Kallos =美しいと、stemon =雄しべに由来する。 赤く美しい雄しべが長く突き出て花茎を取り巻き、ビン洗いのブラシのよう…

白いタマスダレに似たレモンイエローのこの花は、黄色のゼフィランテス・キトリナ(シトリナ、Zephyranthes citrina) とタマスダレ(Z. candida) との交配種で、エージャックス(Z. 'Ajax') という園芸品種である。 こちらが今どき最もよく見かけるタマスダ…

園内には武蔵野一帯に多いケヤキ、カエデ、ミズキ、コナラ、クヌギ、エノキ、スダジイ、シラカシ、アラカシ、サワラなどの樹木がたくさん見られる。 おとめ山とは「乙女山」ではなく、「御留山」または「御禁止山」のことである。昔からこの辺りは狩猟地で、…

おとめ山公園の面積は約1万5千平米、4500坪あるが、以前の相馬屋敷は全体で3倍くらいあったという。現在、隣接する公務員宿舎跡地も加えて拡張する計画が進められている。 鬱蒼と樹木の茂る斜面を上りつめるとそこは展望台になっている。 展望台から…

目白駅から北に行くと目白庭園だが、南に数分歩くと「おとめ山公園」がある。江戸時代の相馬家の屋敷の庭園だったところで、昭和44年に新宿区立公園とされた。 ここは落合台地の南斜面で、園内のあちこちから水が湧き、東京都の名湧水57選のひとつに選定…

先日、南房の館山で見かけたこの花は、ツンベルギア・グランディフロラのアルバ(Thunbergia grandiflora 'Alba') という園芸品種である。 属名は、「日本植物誌」で知られるスウェーデンのウプサラ大学教授のツンベリー(Thunberg) のなにちなむ。英名は、s…

6月下旬に見かけたキンギョソウに似たこの花は、ゴマノハグサ科のアサリナ・エルベスケンス(Asarina erubescens) という。属名は、キンギョソウに代表されるアンティリヌムに対するスペインでの呼称 asarum に由来する。和名はキリカズラ属という。 北アメ…

かなり前になるが5月に見かけたこの赤い花は、オミナエシ科のケントランツス・ルベル(Centranthus ruber) という。属名は、ギリシア語 kentron(距)と anthos(花)に由来し、花冠の基部に距状の突起があることにちなむ。 和名はベニカノコソウ(紅鹿子草…

目白庭園の近くで見かけたこの風変わりな花は、ユーフォルビア属のカラキアス(Euphorbia characias)という。地中海沿岸、ポルトガルに分布する耐寒性のある常緑多年草(亜低木)で、高さは1.2mになる。 葉の長さは10cm、花序は円柱形に多数集合し…

目白庭園は、平成2年11月に公立共済組合住宅跡地を利用して、日本の伝統的な技と匠を結集して建設された新しい日本庭園である。 約860坪あり、区民が自然に接し、伝統文化を育む場として豊島区が設置したが、その運営は現在民間委託されている。 数寄…

目白庭園の滝見台より見下ろす中の島も海岸の景観を彷彿とさせて、小さな回遊式庭園での造園技術の高さを感じさせる。 その向こうには赤鳥庵が見える。 庭園中央の池には錦鯉がゆったりと泳いでいる。 庭園を回遊していると、盛りを過ぎたシモツケ(Spiraea …

目白庭園の池の水際に石垣を築いて、その上に「赤鳥庵」という和風の建物が配置されている。赤鳥庵は京都の北山杉を用いた木造瓦葺き平屋建ての数寄屋建築で、水面に優美な姿を移している。 赤鳥庵という名は、小説家で児童文学者の鈴木三重吉が主宰した童話…

目白駅から数分のところに目白庭園がある。回遊式の小さな日本庭園で、数分で一周できてしまう。 門構えは江戸時代に普及した長屋門で、そこから左右に築地塀が続いていて庭園を囲んでいる。北、東、南側は100mを越すという。小さいながら風格を感じさせ…

先日ケイトウを取り上げた時トサカ系が見つからなかったが、ようやく探し当てた。 花序が扁平状に帯化するもので、昔は庭先によく植えられていたが、球状の久留米系やヤリゲイトウにおされて少なくなってしまった。 ついでに黄色、紅色、緑色のハゲイトウの…

この和名サンゴバナ(珊瑚花)は、キツネノマゴ科ジャスティシア属のカルネア(Justicia carnea) という。 ブラジル、アルゼンチン、コロンビア、エクアドル原産で、高さ2mにもなる亜低木だが、鉢植え用に矮性種が出回っている。 花色は、濃桃赤色あるいは…

この紫色の花は、コバノランタナ(Lantana montevidensis) という。南アメリカ原産の匍匐性のある低木で、よく分枝し花つきもよい。 葉が3cmほどと一般にランタナと呼ばれるランタナ属のカマラ(Lantana camara)より小さく、花色は変化せず紫色が多い。 …

暑かった長い夏の間、元気に咲き続けていた花のうち、筆頭はこのクマツヅラ科のランタナ(Lantana camara) であろう。属名については諸説あるが、一説にラテン語 lentare(曲げる)に由来するという。 北アメリカ南部から熱帯アメリカまで広く分布する低木で…

ケイトウもハゲイトウも比較的大きくなるので畑や庭など広々としたところに向くが、都会では小振りの矮性品種がよく出回っている。 これは高さ15cmほどのフサゲイトウ(羽毛ゲイトウ)の矮性品種で、小さな鉢植え向きである。 こちらはノゲイトウの園芸…

ケイトウと同じヒユ科に属するが別属のハゲイトウ(葉鶏頭)は、アマランツス・トリコロル(Amaranthus tricolor) という。属名は、花被と苞が乾燥してもしぼまないことから、ギリシア語で「しおれない」または「花期が長い」という意味の amaranthos に由来…

今回は相浜の交差点でレンタサイクルを借りて半日走り回ったが、道端の畑や庭先でいろいろなケイトウを見かけた。 ケイトウ(鶏頭)の学名は、ケロシア・クリスタタ(Celosia cristata) という。属名は、ギリシア語 keleos(燃焼した)に由来し、燃えるよう…

館山から来れば犬石を左折(東)し、1.5km進むと小塚大師がある。曼荼羅山金胎寺遍智院というのが正式名で、神戸地区大神宮の字小塚にあることから一般に小塚大師と呼ばれ親しまれている。 弘仁6年(815)に弘法大師により創建された真言宗智山派の…

安房佐野のバス停近く、街道沿いの房南中学校の脇に館山海軍砲術学校跡の表示がある。平和祈念の塔500mと書いてあるので稲田の中を進んでいったが、突き当りになってもその後表示がなく、村人に聞いてようやく塔に着くことができた。 中学校から奥に広が…

洲宮神社と藤栄寺の中ほどの街道沿いに萬徳寺という表札があった。幟には常楽山萬徳寺、釈迦涅槃佛とあり、門構えからして胡散臭そうな雰囲気があったが、ともかく急坂を登って行った。 500円の拝観料を払うと、広場に大きな涅槃仏が横たわっているのが見…

洲宮から海岸に向かうと次のバス停、藤原の近くに真言宗智山派の藤林山藤栄寺がある。ボケ封じに威力があるという、安房六地蔵めぐりの第三番札所である。 お堂がぽつんと一つあってひっそりしているが、安房六地蔵の正式名称、安房国白寿六地蔵尊霊場の事務…

安房神戸の広々とした稲田から、安房神社と反対に館山駅に向かって丘陵地に入るところに洲宮神社がある。この神社も延喜式の式内社で、安房国二宮とされる。 主祭神は天太玉命の后神、天比理乃竎命(あまのひりのめのみこと)で元の名を洲の神(すさきのかみ…

安房国一宮の安房神社は、延喜式に名神大社に列せられている官幣大社である。延喜式とは、延長5年(927年)に、それまで官社とされていた全国の神社一覧で、「延喜式神名帳」の略である。 延喜式の名神大社は226社313座あるが、その多くは畿内にあ…