半坪ビオトープの日記

2009-04-01から1ヶ月間の記事一覧

春のグランドカバーとしてシバザクラに続いて咲き出し、一回り大きくてより迫力あるのが、ランプランツス属のマツバギク(松葉菊、Lampranthus spectabilis) である。属名は、ギリシア語 lampros(輝かしい)と anthos(花)に由来する。和名は、マツバギク…

アケビのように垣根に絡まり、アケビに似た実がなるこの花は、アケビ科ムベ属のムベ(郁子、Stauntonia hexaphylla) という。ストーントニアという属名は、アイルランドの医者で中国を旅したストーントンの名にちなむ。 関東以西の日本、台湾、中国、朝鮮半…

職場の近くのお寺の境内でボタン(牡丹、Paeonia suffruticosa)が満開である。中国北西部原産で、古くから薬用として栽培され、7世紀の唐代3代目の高宗はボタン園を作って賞揚したとされる。その後「花王」と呼ばれ、中国で「花」といえばボタンを指すほ…

日本の山野に自生するツルボ(Scilla scilloides) と同属で、どこかしらヒヤシンスに似たこの花は、ユリ科スキラ属のヒスパニカ(Scilla hispanica) という。属名は、ギリシア語 skyllo(害になる)に由来し、鱗茎が有毒であることにちなむ。和名はツルボ属…

三色の鮮やかな色の組み合わせがその名になっているのが、アヤメ科のスパラクシス・トリコロル(Sparaxis tricolor) という花である。属名は、ギリシア語 sparasein(避ける)に由来し、不規則に細裂した仏炎苞にちなむ。和名は、スイセンアヤメ属という。 …

花径8cmほどの大柄なこのバラは、ナニワイバラ(難波薔薇、Rosa laevigata) という。中国中南部、台湾に自生する。和歌山県、四国、九州では野生化している。江戸時代に大坂の植木屋が普及したので、この名がある。 長いつるから分枝した短花枝の先に白色…

垣根によく咲いている小さな淡黄色のバラは、モッコウバラ(木香薔薇、Rosa banksiae) という。属名は、バラの古代ラテン名に由来する。種名は、イギリスの植物学者バンクスの夫人を記念してつけられた。 垣根に横に広がるのが普通だが、職場の裏庭では桜の…

大正4年にサクラの返礼としてアメリカより贈られた花が、このミズキ属のハナミズキ(Cornus florida) である。当初の和名はアメリカヤマボウシといったが、今ではもっぱら別名のハナミズキと呼ばれている。 アメリカ東部からメキシコ東北部にかけて分布する…

料理に欠かせないハーブとしてよく利用されるローズマリーは、シソ科ロスマリヌス属のオフィキナリス(Rosmarinus officinalis)という。属名は、ラテン語 ros(露)とmarinus(海)を語源とするマンネンロウの古代ラテン名に由来し、海岸に多く自生すること…

外国原産のスミレの園芸品種は名札がないとなかなか分からない。これらには名札が付いていたので助かった。3つとも北アメリカ原産の、ビオラ・ソロリア(Viora sororia) の園芸品種である。一つ目は「アリスウィター('Alice Witter')」という基本種で、白…

スミレの花は花色に変化が多いから区別・同定が難しい。葉の形にはおおよそ心臓形、丸葉、長葉、深裂葉の4通りがあり、特にこのエイザンスミレ(叡山菫、V. eizanensis) は典型的な深裂葉なのでわかりやすい。 本州、四国、九州の山地に自生し日本特産種で…

春はスミレ(菫)の季節で、3月からいろいろなスミレが咲いている。スミレ科スミレ属は世界で450種ほど知られ、日本にも60種近く自生している。亜種や変種、自然雑種を含めると200種ともいわれ、微妙な違いを判別することは素人には難しい。 この花…

球根植物で最も栽培が盛んなのはチューリップだろう。古くから栽培されていたため原種は特定されていないが、トルコから中央アジアに自生する種から改良されたと考えられている。それでもガーデンチューリップには一応、学名(Tulipa gesneriana) が付けられ…

アヤメ科アヤメ属の花の中で最も普通に見られるシャガは、学名ではアイリス属のヤポニカ(Iris japonica)という。属名は、ギリシアのテオフラストスが用いたギリシア語の iris(虹)に由来する。 和名のシャガは、近縁種ヒオウギの漢名である射干の音読みか…

一般にナスタチウムと呼ばれているのは、ノウゼンハレン科ノウゼンハレン属のノウゼンハレン(凌霄葉蓮、Tropaeolum majus) といい、別名はキンレンカ(金蓮花)という。トロパエオルムという属名は、ギリシア語 tropaion 、ラテン語 tropaeum(トロフィー、…

俗に(セイヨウ)ジュウニヒトエと呼ばれることもあるが、この花はアユガ(アジュガ)属のセイヨウキランソウ(Ajuga reptans) という。属名は、ギリシア語の a(無)と jugos(束縛)に由来するという説や、古いギリシア語 abiga(対にならない)に由来する…

紅紫色の蝶形花を枝にびっしりと咲かせているのは、マメ科ハナズオウ属のハナズオウ(Cercis chinensis) という。ケルキスという属名は、ギリシア古名に由来する。 中国の中部以北から朝鮮半島にかけて分布し、日本には1695年以前に渡来した。和名は、花…

。都会に残る野草として珍しく、関東以西の海岸近くに分布するキケマン属のキケマン(黄華鬘、Corydalis heterocarpa var. japonica )が家の近くの道端に咲いているのを見つけた。コリダリスという属名は、ギリシア語 korydallis(ヒバリ)に由来し、本属の…

切り花や鉢植えの花として人気のある、フリージア(Freesia × hybrida) は19世紀以来、園芸品種が次々と作出され、属名で呼ばれている。属名は、ドイツの医師フレーゼの名にちなむといわれる。 オランダのバールマンによって南アフリカで発見されたといわ…

細かい緑の小葉に淡いピンクの花が集まるこの花は、ミカン科ボローニア属のピンナタ(Boronia pinnata) という。属名は、18世紀のイタリアの植物採集家ボローニの名にちなむ。英名は、pinnata boronia 。 オーストラリア原産の低木で、葉に芳香がある。4…

一般にディモルフォセカと呼ばれるこの花は、ディモルフォテカ属(Dimorphotheca) で、プルウィアリス(D. pluvialis) やシヌアタ(D. sinuata) などの種を元に多くの園芸品種が出回っている。属名は、ギリシア語 dis(2倍)と morphe(形)と theke(果実…

スイセンのような葉をして鈴蘭のような愛らしい花をつけているのは、レウコユム属のアエスティウム(Leucojum aestivum) というが、一般には英名(giant snowflake) からスノーフレークと呼ばれる。属名は、ギリシア語 leukos(白い)と ion(スミレ)に由来…

ムラサキハナナ(紫花菜)とかショカッサイ(諸葛菜)とかよばれるこの花は、オリコフラグムス属のウィオラケウス(Orychophragmus violaceus) という。属名は、ギリシア語の oryxis(堀)と phragma(障壁)に由来し、果実の形態にちなむというがほかの説も…

袋田の滝見学用のトンネルができ、最近さらに観瀑台へのエレベーターも完成して、昔とすっかり景観が変わってしまっていた。トンネルに向かう途中の道端でハナシノブ科フロクス属のシバザクラ(芝桜、Phlox subulata) が咲いていた。 北アメリカ東部に分布す…

この週末に茨城県の袋田の滝の見物に出かけた。滝は日本三名瀑のひとつであり、高さ120m、幅73m、四段に落下する。三段目が特にスケールが大きく、他に例を見ない迫力がある。 観瀑台の脇にアネモネ(イチリンソウ)属のニリンソウ(Anemone flaccida…

一般にナノハナとかナタネと呼ばれているのは、アブラナ科アブラナ属のアブラナで、学名は、ブラッシカ属のラパ(Brassica rapa) という。属名は、キャベツを意味する古いラテン語名に由来するという。 ラパはヨーロッパ原産の一年草または二年草で、はなは…

一般にカネノナルキ(金のなる木)と俗称されるこの花は、ベンケイソウ科クラッスラ属のポルツラケア(Crassula portulacea) という。属名は、ラテン語 crassus(厚い)の指小語で多肉の茎葉をもつことにちなむ。 和名は、フチベニベンケイ(縁紅弁慶)とい…

細く伸びる枝先に白く雪が降り積もったように咲くこの花は、バラ科シモツケ属のユキヤナギ(雪柳、Spiraea thunbergii) という。スピラエアという属名は、ギリシア語 speira(花輪)に由来し、花輪をつくるのに用いられたことにちなむ。 関東以西の日本およ…

クリーム色の小花が垂れ下がるヒュウガミズキやトサミズキの花が公園や道路端などあちこちで咲いている。これはマンサク科トサミズキ属のニオイトサミズキ(匂土佐水木、Corylopsis sinensis) という。 中国原産の落葉低木で、高さ3〜5mになる。別名、シ…