半坪ビオトープの日記

2008-09-01から1ヶ月間の記事一覧

黄色のトラノオに似た花はバラ科キンミズヒキ属のキンミズヒキ(Agrimonia pilosa) という。日本全国の山野に普通に見られ、中国、ヒマラヤにも分布する。 7月〜10月、1m程の花茎の先に5弁の小さな花を総状に咲かせる。羽状複葉の小葉の大きさはまちま…

あちこちの庭先で赤いミズヒキが咲きだしたのは8月であったが、まだ咲き続けている。先日、珍しく白いギンミズヒキ(銀水引)を見かけた。 ミズヒキはタデ科タデ属(Polygonum filiforme) で、日本、中国、インドシナの人里の林縁部に広く自生する多年草で…

春から秋まで毎日花が咲き続けるため、ニチニチソウ(日々草)と呼ばれるこの花は、キョウチクトウ科ニチニチソウ属のカタランツス・ロセウス (Catharanthus roseus)という。 マダガスカル、ブラジル、ジャワなど新旧両大陸熱帯地域に分布し、種々のアルカロ…

ハギ属の分類は難しい。この花も枝垂れ方はミヤギノハギに似て、丸い葉の形はマルバハギやヤマハギ、ニシキハギに似る。花序が短いマルバハギとは違い10cm前後あり、葉柄がヤマハギのように長くない。 花の姿と葉柄、葉の形からとりあえずビッチュウヤマ…

秋の彼岸に合わせるように真っ赤なヒガンバナ(彼岸花)が町のあちこちに咲いている。こんなにたくさんのヒガンバナがどこに隠れていたのだろうと思うが、「はみずはなみず」の異名をもつように花が咲くときには葉がなく、唐突に50cmほどの茎を一本立て…

ちょっと風変りなカヤツリグサは、イヌノハナヒゲ属のシラサギカヤツリ(Rhynchospora colorata) という。北アメリカ南東部原産で、高さ50cmほどになる湿地に生える多年草。 和名は、目立たない花穂の下の葉状苞が白くなるのを、白鷺が飛ぶ姿に見立てた…

トラノオに似ているのでカクトラノオと呼ばれているこの花は、シソ科フィソステギア属のヴァージニアナ(Physostegia virginiana) という。 北アメリカ原産の宿根草で、ヨーロッパには1683年に紹介され、日本には大正時代に渡来している。四角い茎は直立…

放し飼いのヤマアカガエルは狭いビオトープで産卵と孵化・生育を繰り返しているが、餌が極端に不足しているのでほとんどがコンクリートジャングルに旅立ってしまい、いつ繁殖が途絶えるかわからない。 そこでカエルの餌を育てることを考えた。ショウジョウバ…

スミレに似た花を夏に咲かせるのでナツスミレとも呼ばれるこの花は、ゴマノハグサ科トレニア属のフルニエリ(Torenia fournieri) という。 インドシナ原産の1年草で、高さ20〜30cmになる。青紫色の花がが基本種だが、白や、赤、桃色、赤紫色など園芸…

眩しいほど鮮やかな緋紅色の花は、熱帯アメリカ原産のルコウソウ(Quamoclit vulgaris) という。ヒルガオ科のつる性一年草で、鳥の羽のように深裂する繊細な葉も鮮やかな緑で美しい。 7月から10月まで長く咲き続けるので留紅草と書いたり、あるいは縷紅草…

観賞用のシソは、食用のシソ属(ペリラ属)とは違い、コレウス(Coleus) 属という。通称はコリウスといい、多くはブルメイ(C. blumei) の園芸品種である。 属名は、ギリシア語 koleos(鞘、さや)に由来し、雄しべの基部の形にちなむ。種名は、オランダの植…

一般にゼフィランサスともサフランモドキとも呼ばれる、普通6弁のピンク色の花はヒガンバナ科ゼフィランテス属のグランディフロラ(Zephyranthes grandiflora) という。 属名は、ギリシア語 zephyros(西風)と anthos(花)に由来し、ヨーロッパから見た西…

古くに中国から来たつる性のノウゼンカズラ(Campsis grandiflora) は大きなラッパ状の花を7月から9月にかけて咲かせているが、これは同属の一回り小さいアメリカノウゼンカズラ(C. radiacans) という。 北アメリカ東南部原産で、気根で他物に絡みツタの…

早朝は白色で、昼頃には桃色となり、夕方には濃紅色となるのでスイフヨウ(酔芙蓉)と呼ばれるのは、アオイ科ヒビスクス属のムタビリス(Hibiscus mutabilis) いわゆるフヨウ(芙蓉)の八重咲き変種である。 8月から9月にかけて咲き、一日花であるが花はし…

夏の暑さにめげず秋まで咲き続ける辛抱強さが愛され、無窮花(ムグンファ)と呼ばれて韓国の国花になっているのが、中国原産といわれるムクゲ(槿、Hibiscus syriacus) である。 耐寒性落葉低木で、高さ3〜4mになり、花期が7月から10月と長いので庭木…

ナデシコの背丈を高くしたような赤紫色の華やかな花は、和名ではクサキョウチクトウ(草夾竹桃)あるいはオイランソウ(花魁草)という。 学名はハナシノブ科フロクス属のパニクラタ(Phlox paniculata) という。属名は、ギリシア語 phlox (炎)に由来すると…

荒れ果てた屋上を久しぶりに見に行くと、ニラ(韮)の花が咲き乱れていた。アオスジアゲハが青緑の羽を翻らせて飛び去ったあとには、ツマグロヒョウモンのメスが花から花へ飛びまわっている。 ニラの花畑を大きなスズメバチがくまなく何かを探しまわっている…

香り高いイエライシャン(夜来香)と間違って呼ばれることが多いが、この花はナス科ケストルム属のノクツルノム(Cestrum nocturnum) という。 西インド諸島原産で、日本には明治初期に渡来した。高さ3mになる常緑低木で、枝は細くよく分枝する。上部の葉…

秋の七草の一つであるオミナエシ(女郎花)は、近くのスーパーの向かいで7月から咲いている。今でも咲いているが盛りを過ぎた感が強い。和名でオミナエシ科オミナエシ属のオミナエシは、学名ではパトリニア属のスカビオシフォリア(Patrinia scabiosifolia)…

買物などの途中、近所で見かける花をカメラに収めているが、自宅から半径800mほどでもかなり多くの花に出会う。その中でよく見かけるのがこの花である。一般にルリマツリ(瑠璃茉莉)あるいはプルンバーゴと呼ばれているが、イソマツ科プルンバゴ属のア…

館山郊外の農漁村を歩くと都会ではあまり見かけられなくなった大型のコガネグモ科のクモがよく目につく。つがいで見ることの多いおなじみのジョロウグモに次いで最も多いのがこのナガコガネグモで、体長25mmあり、黄金色の体に黒の細い筋が入りとても美…

ブーゲンヴィレア(ブーゲンビレア)は、南アメリカに14種ほど分布しているが、園芸品種が多く区別が難しい。 一般によく栽培されているのは、グラブラ(Bougainvillea glabra)かその交雑種のバッティアナ(B. buttiana) の園芸品種である。 これは鋭い棘…

いわゆるハイビスカスは古くから自然交雑あるいは交配されてきている。熱帯アジアおよび中国南部原産とされる。ハワイ州の州花、スーダン、ハイチ、マレーシアの国花とされ、ネパールでは聖花とされる。中国では古くから食品の色づけに使われてきた。 200…

多肉質の低木の先端にあでやかな赤い花を咲かせているのは、キョウチクトウ科アデニウム属のオベスム(Adenium obesum) という。 属名は、自生地のひとつアデン(Aden) に由来するという説と、ギリシア語の「腺」に由来するという説がある。腺に由来するのは…

濃緑色の葉に黄色の花穂と白い花冠がよく目立つ特異な姿のこの花は、キツネノマゴ科のパキスタキス・ルテア(Pachystachys lutea) という。属名は、ギリシア語 pachys(厚い)と stachys(穂)に由来し、密生した穂状花序にちなむ。 種名は、黄金色(黄色)…

赤や白の花のように見える仏炎苞が美しいこの花は、サトイモ科アンスリウム属のアンドレアヌム(Anthurium andreanum) という。 属名は、ギリシア語 anthos(花)と oura(尾)に由来し、たくさんの花が集まった肉穂花序が尾のように見えることにちなむ。英…

今回、近くの南房パラダイスに行った。多くの温室に熱帯性植物がたくさん見られた。あまりにも特異な花は省略し、都内でも見かける花やそれに関連がある花を取り上げてみる。

赤い紐が垂れているように見える花は、トウダイグサ科アカリファ属のヒスピダ(Acalypha hispida) という。属名は、本属の植物がイラクサに似ていて、その古いギリシア名 akalepe に由来するという。 和名は、エノキグサ属のベニヒモノキという。西インド諸…

紫紅色の花はヒユ科ゴンフレナ属のグロボサ(Gomphrena globosa) 。種名は、球形を意味する。和名はセンニチコウ属のセンニチコウ(千日紅)、別名はセンニチソウで、その名の通り花期が長く7月から10月まで咲く。 熱帯アメリカ原産の一年草で、高さは約…

葉が細くヒャクニチソウを一回り小さくしたようなこの花は、ジニア属のアングスティフォリア(Zinnia angustifolia) という。 属名は、ドイツの医師で植物学者のツィン(J. G. Zinn )の名にちなむ。この花の和名は、ヒャクニチソウ属のホソバヒャクニチソウ…

6片のピンクの花弁が美しいこの花は、ユリ科ツルバギア属のヴィオラケア(Tulbaghia violacea) という。属名は、オランダの喜望峰総督ツルバグ(Tulbagh)の名にちなむ。 南アフリカ原産の球根による多年草。30cmほどの花茎の先に10数個のピンク色の花…