半坪ビオトープの日記

2008-07-01から1ヶ月間の記事一覧

藤青色の小さな花をたくさん咲かせているのは、ブルーサルビアと呼ばれているファリナケア(Salvia farinacea) という。 アメリカのテキサスおよびメキシコ原産の多年草だが、園芸上は1年草で扱われる。イギリスには1847年に渡り、日本には昭和初年に渡…

高さ120cmにもなる濃紅色のサルビアは、ミクロフィラ(Salvia microphylla) という。大きく枝が広がり、全体としての花のまとまりには少し欠けるが、よく見ると一つ一つの花は意外と美しい。 種名は人名にちなむ。メキシコ原産の常緑亜低木で、5月から…

この花は和名ではベニバナサルビアといい、一般的なサルビア・スプレンデンスによく似ていて、コッキネア(Salvia coccinea) という。最近、花壇にはこの花が多いが、スプレンデンスと比べると、こちらの方が全体にひ弱な感じがし、葉が細長い披針形で薄い。…

サルビア属の花は500種以上が知られ、地中海沿岸やメキシコに多い。明治中頃に渡来し、ヒゴロモソウ(緋衣草)の別名を持つ最も一般的な種は、ブラジル原産のスプレンデンス(Salvia splendens) という。 属名は、ラテン語 salveo(健康である)に由来し…

あまり見かけない形をした空色の美しいこの花は、ガガイモ科トゥイーディア属のカエルレア(Tweedia caerulea) という。以前は、オクシペタルム属のカエルレウム(Oxypetalum caeruleumu) となっていたので、園芸上はオクシペタルムか、英名のブルースター(…

花冠が黄色の上下2唇形のこの花は、シソ科プロミス属のフルティコサ(Phlomis fruticosa) という。属名は、ギリシア語 phlego(焼く)に由来するといわれる。この属は地中海沿岸から中央アジアにかけての乾燥気候下に多く、日本には分布しない。済州島のオ…

この緋紅色の花は、キキョウ科ローベリア属のカルディナリス(Lobelia cardinalis) 。属名は、フランドルの植物学者でイギリスのジェームズ1世の侍医であったロベール(M. de L'Obel) の名にちなむ。 和名ではミゾカクシ属のベニバナサワギキョウというよう…

アカバナ科のフクシア属には100種ほどあり、一般にフクシア(ホクシャ)と呼ばれる園芸品種は2000品種を超えるといわれる。 属名は、ドイツ植物学3人の父のひとり、医者でもあったレオナルド・フックス(L. Fuchs) の名にちなむ。 おもな園芸品種は…

赤褐色から淡緑色のうろこ状の苞の姿がエビの背中に似ているので、コエビソウ(小海老草)と呼ばれているこの花は、キツネノマゴ科のベロペロネ属のグッタタ(Beloperone guttata) という。 メキシコ原産の常緑低木で高さは1mほどになる。属名は、ギリシア…

色と形が勲章に似ていることからクンショウギクとも呼ばれるのは、ガザニア(Gazania)属の花である。属名は、ギリシアのアリストテレスなどの著作をラテン語に翻訳した、ガザのテオドールの名にちなむ。 この属の花は南アフリカ原産で16種ほど知られる。は…

星型のくっきりとした小さな花をたくさんつけるこの花は、アカネ科ペンタス属のランケオラタ(Pentas lanceolata)という。属名は、ギリシア語 Pente (5)に由来し、花の各部が5個からなることにちなむ。和名は、サンタンカ(山丹花)の花に似て草本である…

この花はアカネ科イクソラ属のキネンシス(Ixora chinensis) で、和名をサンタンカ(山丹花)という。中国、マレーシア原産で高さ1mほどになる常緑低木。 属名の由来には諸説あるが、一説によれば、シヴァ神を意味するサンスクリット語の Iswara のポルト…

赤い情熱のほのおを燃やすような花弁が特徴的で、一度見たら必ずや脳裏に焼きつく程印象の強いこの花は、ユリ科グロリオサ属のロスチャイルディアナ(Gloriosa rothschildiana) という。 属名はラテン語で栄光、名声を意味する gloriosus に由来する。和名で…

ほとんど葉が退化し、節くれだった茎のみが垂れ下がって、赤い筒状の花が縦にいくつも並んで咲く風変わりなこの花は、ゴマノハグサ科ラッセリア属のエクイセティフォルミス(Russelia equisetiformis)という。属名は、「アレッポの自然史」(1756)の著…

ツルナ科で園芸上、ハナツルクサ(花蔓草)と呼ばれているのは、アプテニア・コルディフォリア(Aptenia cordifolia) 。南アフリカに集中的に分布する、メセンブリアンテマ類(Mesembryanthemum)に属し、 緑色の多肉質な枝を旺盛に分枝しながら地表を這って…

美術史上で、ギリシャ時代のコリント式柱頭の装飾として知られるアカンサス模様は、このアカンツス・スピノスス(Acanthus spinosus) の葉を文様化したといわれる。 属名はギリシャ語の「刺」に由来し、苞に刺のある種が多いことによる。キツネノマゴ科のハ…

桃色の噴水のように見えるこの花は、キツネノマゴ科ジャスティシア属のカルネア(Justicia carnea) で、和名をサンゴバナ(珊瑚花)という。属名はスコットランドの園芸家ジャスティス(Justice) に因む。 ブラジル、アルゼンチンなど南米原産で、高さ2mに…

水槽でホウレンソウを食べさせ促成飼育してきたオタマジャクシが、ようやくすべて手足が揃い子ガエル(亜成体)となった。今までに子ガエルになったものは順次ビオトープや離れビオトープの池に放してきた。 そのうち多くが流浪の旅に出たと思うが、まだあち…

この花は近年、鉢植えでよく出回っている、ハナスベリヒユともポーチュラカとも呼ばれる、スベリヒユ(ポルツラカ)属のオレラケアで、有名なのはワイルドファイアー(Portulaca oleracea 'Wild Fire') という品種である。 スベリヒユの園芸品種であり、黄色…

蝶のような小さな花を次々に咲かせるこの花は、アカバナ科ヤマモモソウ属のガウラ・リンドハイメリ(Gaura lindheimeri) 。 和名は淡桃色の花によるヤマモモソウ(山桃草)だが、別名のハクチョウソウ(白蝶草)の如く白色の花もある。 北アメリカ原産で高さ…

キョウチクトウ科マンデヴィラ属の花はメキシコからアルゼンチンまでの熱帯アメリカに100種以上分布する。近年園芸品種が多く出回り、名称もいろいろある。 この花はアマビリス(Mandevilla 'amabilis') という品種だが、サントリーが開発した「サンパラ…

大きなキク科の花は、オオハンゴウソウ属のルドベキア・ヒルタ(Rudbeckia hirta) 。和名はアラゲハンゴンソウ(荒毛反魂草)あるいはマツカサギク(松笠菊)という。 全株に剛毛がある。北アメリカのオンタリオ・フロリダ・テキサス州に分布する。高さ1m…

南アフリカ原産のアガパンツス属には20種ほどあり、多くの園芸品種が出回っている。そのほとんどがアガパンツス・プラエコクス(Agapanthus praecox)から生まれ、オリエンタリス(orientalis)という品種に含まれる。 そのオリエンタリスはケープ地方の東部…

和名をタイマツバナというシソ科のモナルダ・ディディマ(Monarda didyma) は、北アメリカ東部に分布する。 高さ1m前後で花は頂生し、頭状に集まる。花序は5cm前後、苞は赤みを帯びる。花冠は3cmで深紅色。頭状花からさらに一本花序を立ち上げること…

昨日、玄関脇の大火鉢にヤマアカガエルが潜んでいるのを見つけた。直径60cm高さ40cmある藍色の火鉢にはミソハギが植えられ、植木鉢のかけらの陰には数年前から去年までザリガニが生き延びていた。 火鉢の中はこのところ干からび気味だったが、以前ザ…

ヤマアジサイの装飾花が八重咲きになったものがシチダンカ(七段花、H. serrata 'Prolifera') で、これも江戸時代から栽培されている。絶滅したといわれていたが、近年六甲山で発見されたという。それは青い八重咲きである。 一方、ガクアジサイがヨーロッパ…

ヤマアジサイはガクアジサイに比べ枝が細く、葉が薄く光沢がなく一回り小さい。 装飾花は白または淡青色で時に紅色を帯びる。花序がほとんど装飾花になった手まり型の品種をマイコアジサイといい、まれに自生する。 ベニガクほか園芸品種がたくさん出回って…

詠われることは少なくてもアジサイは鎌倉時代頃から園芸品としても栽培されようになり、ガクアジサイや手まり型のアジサイのほかヤマアジサイ(Hydrangea serrata) も存在した。 ヤマアジサイは関東以西および朝鮮南部に分布し、葉はアジサイより薄く色の変…

アジサイに紫陽花と漢字をあてたのは「倭名類聚鈔」の源順(したごう)が最初で、唐の白楽天の詩から引用した。 ただし、その詩では「色は紫色に花は香気を宿し、芳麗にして誠に愛すべし、よりて紫陽花と名づく」とある。 「紫陽花」は誤用、とは江戸時代か…

アジサイが敬遠された理由についてはいろいろと詮索されてきた。色が変わることが心変わりに結び付けられ道徳的でないとされたともいわれる。 また山本武臣氏の「アジサイの話」によれば、平安初期の辞書新撰字鏡には「草冠に便」の字が「止毛久佐又安知左井…